AKB48がアイドルカバーコンセプトアルバムを発売!小栗有以、水島美結、秋山由奈にインタビュー
AKB48が今年12月から突入した20周年イヤーのキックオフ企画ともいえる、10枚目のアルバムとなる初のコンセプトカバーアルバム「なんてったってAKB48」を2024年12月25日(水)にリリースする。 【写真】AKB48の10枚目のアルバム「なんてったってAKB48」について、小栗有以、水島美結、秋山由奈に今の想いを聞いた “アイドル タイムマシン” をコンセプトに、昭和・平成・令和の各時代を彩ったアイドルソングをAKB48メンバーがカバーする。アルバムの顔となるリード曲は「なんてったってアイドル」。カバーアルバムやリード曲について、選抜メンバーの小栗有以さん、水島美結さん、秋山由奈さんにお話を聞いた。 ■「AKB48の曲しか私たちは歌えないと思っていたので、まさかカバーアルバムを出させていただけるとはびっくりしました」小栗有以 ――AKB48史上初となるカバーアルバムを出すと決まったときの感想を聞かせてください。 【小栗有以】AKB48の曲しか私たちは歌えないと思っていたので、まさかカバーアルバムを出させていただけるとはびっくりしました。昭和ポップスがTikTokなどのSNSでも今流行っているので、秋元(康)先生がちゃんとAKB48に新しい企画として与えてくださって素晴らしいなと、やっぱり先生はすごいなと思いました。アルバムの中には令和の最新曲もありつつ、昭和や平成の曲もあって、幅広い層の方にも聴いていただける機会ができたかなと。乃木坂46さんの楽曲とか「可愛くてごめん」とか本当にいろんな層に刺さる曲が集まっていると思います。 【水島美結】AKB48として初のカバーアルバムなので、初というところに私も参加できたのがすごくうれしいですし、これからAKB48がもっと上を目指していく中での今回のカバーというのは、絶対にたくさんの方に知っていただけるチャンスだと思うので、本当にこのアルバムを出せてよかったと思います。AKB48は個性豊かなメンバーがそろっていて、1人ひとりの個性に合った曲を与えていただいて歌っているので、それぞれの個性も表れたすてきなアルバムになっていると思います。 【秋山由奈】20周年イヤーを迎えたタイミングでAKB48として初のカバーアルバムを発売できることがすごくうれしいことですし、自分たちもこのアルバムを通して出合った曲があったように、私たちをいつも応援してくださるAKB48のファンの方にも何か刺さる曲がきっと見つかると思います。その曲が好きで、AKB48が歌っているのを聴いてみようと新しく思ってくださる方もきっとたくさんいらっしゃると思うので、そういう方に少しでも私たちの歌声が刺さって、私たちのことを少しでも知って好きになって応援してくれるきっかけになったらいいなと思います。 カバーアルバムを聴いてこのメンバーの声が好きだなとか、いつもと違う観点で見てもらえるんじゃないかなとか思ったり、歌い方を工夫しているのでいつもとまた歌声が違うなとか、そういう部分でも今のファンの方にも新鮮な気持ちで楽しんでもらえるんじゃないかなと思います。 ――アルバムの顔となるリード曲「なんてったってアイドル」、小泉今日子さんのオリジナル曲は知っていましたか。 【小栗有以】もちろん知っていました。お父さんもお母さんも昭和ポップスが好きで、家にいると、私は恋愛系のドラマやバラエティーを観たいけど、親は昭和ポップスの番組を見ているんです。だから自然とそれを観て聴いていたから聴き馴染みがあって、昭和の曲も好きになってスマホにもダウンロードしているぐらいです。「なんてったってアイドル」が小泉今日子さんの曲というのはもちろん知っていたんですけど、秋元先生が作詞したというのは知らなくて驚きましたね。秋元先生は、私たちAKB48のプロデューサーではあるけど、本当にいろんな方に携わって作詞をされているんだなとあらためて感じました。 【水島美結】小泉今日子さんの曲とは知っていたんですけど、「なんてったってアイドル」をフルで聴いたことはなかったです。歌番組で歌っていらっしゃる過去の映像をちょっと見るぐらいだったので、こうしてアルバムを通して、フルで歌えたり聴けたり、関わらせていただけるのがすごくうれしいです。 【秋山由奈】小泉今日子さんは俳優としてのイメージが強くて、あまりアイドルとしての姿を見る機会もなかったですし、昭和の曲に触れ合う機会がなくて、「なんてったってアイドル」もきちんと聴いたことはなかったです。カバーアルバムに入るほかの昭和の曲も、正直に言うとあまり知らなかったですけど、このアルバムで出合えたことですてきな曲だなと思う曲がたくさんありました。私はカラオケが大好きなので、カラオケでも歌いたいなと思う曲もいっぱいありました(笑)。 ■「AKB48は個性豊かでキラキラしたメンバーが多いと思うので、そんな個性を活かすことができたアルバムになっていると思います」水島美結 ――そんな「なんてったってアイドル」をどんなふうにパフォーマンスしていますか。意識していることを教えてください。 【小栗有以】小泉今日子さんがアイドルとして活躍されていた時代は、ファンの方の熱量がすごかったっていうのをお聞きしたのと、映像を見て、ファンの人のコールが、今のファンの人とはまた違う変わった合いの手の入れ方をされているのを見ました。それをAKB48の「なんてったってアイドル」でも真似て、(村山)彩希さんが小泉今日子さんのソロをやって、私たち15人がファンの人をやって盛り上げるようなパフォーマンスのシーンもあります。ひとつの曲をみんなで振り分けて歌うというのは、多分聴いている方にとってもすごく珍しくておもしろく感じてもらえるんじゃないかなと。あとは、彩希さんの声がすごくマッチしているなと思いました。 【水島美結】16人で歌うと聞いたときに、どうなるんだろうとすごく不思議だったんですけど、やってみたらまた違う新鮮さでおもしろいというか、カバーさせていただいているからこそ出来上がるパフォーマンスになっているので、すごくうれしいなと思いました。歌番組に出演させていただいたときに、今まで見たことのない16人でのパフォーマンスは目にとまったんじゃないかなと思いました。 【秋山由奈】今までほかの方も「なんてったってアイドル」をカバーされていましたが、16人でこの曲を披露するということはなかったと思います。AKB48ならではの多人数で、新しいオリジナルの振り付けで踊ったりしつつも、ソロで歌われていた小泉今日子さんをリスペクトすべく、彩希さんの単独センターが目立つような歌割りになっています。サビが彩希さん、続いて私たちみたいな感じで繰り返されるんですけど、そういうのもカバーだからこそだなと思いましたし、それがすごく楽しくて、このカバーをできてよかったなと。私たちにとっても特別な曲になりました。 ――アルバムのジャケットの衣装もタイムトリップしていますね。衣装を着てみた感想は? 【小栗有以】1人ひとり違うんですけど、私は赤文字系のファッションということで渋谷系で、実際撮影した場所も渋谷の交差点をイメージしていたので、一番馴染んでいました。けっこう好みの服で、私が小さいころに流行ったスカートと、私も当時買って履いていたウエスタンブーツでした。今流行っているバッグの形が当時も流行っていたんだなというのを知れて、ファッションって巡るんだなと思いましたね。 【水島美結】私はヒッピーファッションで、今もしこの格好で駅にいたらちょっと違和感があると思いました。でも実際にコーデしてみたらすごくまとまりがあって、今着られないだけに、着ることができてうれしかったです。耳のイヤリングが大きい羽だったり、バッグとブーツが茶色で、紫のターバンだったんですけど、いろんな色がありつつ、ちゃんと統一されている感じがすごいなって。当時も統一感はちゃんと意識されていたんだなと思いました。周りから似合っていたよと言ってもらえたのもすごくうれしかったです。 【秋山由奈】私は原宿系ファッションだったんですけど、とても個性的なファッションで、私が普段着る服とは全然違った感じでした。柄物に柄物を合わせる感じで派手なんですけど、当時流行っていたと言われてすごく納得しました。自分の中で原宿系が一時期流行った時期があって、私も原宿系ファッションを着ていたんですけど、それより前に柄物が流行っていたんだなって思いながら着ました。ちょっと長めの真っピンクの靴下にピンクのサンダルを合わせて、ヒールのあるサンダルなんですけど、そのヒールにも青のバラが刺繍されていて全身が個性的すぎて、今だったら私は多分着て外には出られないですけど、デザインはすごくかわいくて、ファンの方にも似合っていたと褒めていただきました。髪型もけっこう個性的だったので、16名の中でも目立っていたなと思いました。 ■「『なんてったってアイドル』を16人でこの曲を披露するということはなかったと思います」秋山由奈 ――アルバムにはほかにも担当した楽曲が収録されますね。 【小栗有以】私は松田聖子さんの「チェリーブラッサム」をソロで担当させていただきました。まずソロ曲をいただけたのが初めてで、カバーアルバムではあるんですけど、ソロというのもうれしかったですし、松田聖子さんはアイドルの中でもレジェンドで、みんなも大好きで憧れの方ですし、私も実際に松田聖子さんの曲が好きでカラオケとかでも歌っているくらいなので、今回カバーさせていただけてすごく光栄です。 キーとかトーンが自分に合っていて歌いやすくてすごくよかったですし、松田聖子さんのアイドルらしい歌い方がかわいくて、私も語尾を跳ね上げる感じを普段からついやっちゃうので、今回はいい感じで活かしているので注目してほしいです。 【水島美結】私は同期の平田侑希ちゃんと一緒に2人ユニットで、ピンク・レディーさんの「UFO」を担当させていただきました。やっぱり同期と一緒というのがすごくうれしかったですし、AKB48はいつもちょっと高い声が多いというか、そこまで低すぎるクールな声で歌う曲があまり多くないと思うんですけど、「UFO」はクールでちょっとセクシーなお姉さん系の声なので、それを出すのがちょっと難しかったです。お2人のほかの曲や動画を見たりとか、AKB48でも先輩方が歌っていらっしゃる映像とかもあったので参考にして、自分らしさも出しつつ、ピンク・レディーさんをリスペクトする気持ちを忘れずに、ちょっと意識して低い音を出してします。 歌割りがオールだったんですけど、2人なのでお互いの癖が出て目立っちゃったので、そういうところも2人で合わせられるように、統一感のある曲に聴こえるように歌っています。 【秋山由奈】私はキャンディーズさんの「年下の男の子」という曲をカバーさせていただきました。この曲はこのアルバムの中でも最初に発売された曲でもあるので収録曲の1曲目です。本当に伝説的な曲だな思っていて、歌い方にも当時らしさがあるので再現するのが難しかったです。フレーズをどこまで伸ばしてとか、どこで言葉を切るかとか、そういう細かいところにも意識して、みんなでレコーディングしました。完成した曲を聴いてみたら、普段の私たちとは違う癖が出ていて、意識していたところが本当にわかりやすく曲に表現されているのがすごくうれしかったです。私のファンの方にも「年下の男の子」が好きな世代の方がたくさんいるので、私たち(秋山由奈、徳永羚海、布袋百椛)のユニットで3人の歌声を聴いて、ファンの方がどういう反応をしてくれるのかが楽しみで今からすごくワクワクしています。 ――ファンの皆さんに最後にメッセージをお願いします。 【小栗有以】AKB48は20周年イヤーで、2025年12月には20周年を迎える、本当に節目の年ですし、劇場もリニューアルして新しい公演を秋元先生が書き下ろしてくださって、新しくまたスタートするので、カバーアルバムを出せたり、20周年で挑戦をしていくのも楽しみです。今のAKB48のメンバーがみんなすごくキラキラしていてかわいいので、そのよさが伝わるように、このカバーアルバムを通してAKB48の魅力を発信していけたらいいなと思います。 【水島美結】AKB48は個性豊かでキラキラしたメンバーが多いと思うので、そんな個性を活かすことができたアルバムになっていると思います。メンバー1人ひとりのよさもこのアルバムを通して感じていただきたいですし、今のAKB48ってこんなメンバーがいるんだというのも多くの世代の方に知っていただけるチャンスだと思うので、このチャンスをAKB48メンバー全員で掴んでいきたいなと思います。私も一生懸命頑張るので、ファンの方にはたくさん聴いてもらって、いっぱい宣伝もしていただいて(笑)、一緒に盛り上げられたらいいなと思っています。 【秋山由奈】新公演の曲でも、再スタートというか、これからまた新しいAKB48を作り上げていくんだという歌詞の曲がたくさんあって、本当にこれからそんな気持ちで前に進んでいかなきゃいけないなと思っています。今回のカバーアルバムが、私たちAKB48がたくさんの方に知ってもらえて、いろんな方に愛してもらえるようなグループになるきっかけになると思っています。 撮影・取材・文=野木原晃一