中国製ロボット掃除機、ハッキング問題浮上…韓国勢「セキュリティ強化」を好機にできるか
【10月24日 KOREA WAVE】グローバル市場を席巻している中国製ロボット掃除機が最近、ハッキングでプライバシー侵害などの騒ぎに巻き込まれ、人工知能(AI)家電時代のセキュリティ問題が再び浮上した。ロボット掃除機市場で後発走者のサムスン・LG電子は強化されたセキュリティを武器にグローバル市場攻略に乗り出した。 一部の海外メディアは最近、中国最大手「科沃斯機器人(エコバックス・ロボティクス)」のロボット掃除機が米国内のある家庭で暴言と人種差別的な発言をしたと報じた。 ミネソタ州に住む弁護士ダニエル・スウェンソンは今年5月、テレビを見ている時、ロボット掃除機から途切れた無線信号のような音と誰かの声が聞こえ、掃除機アプリで見知らぬ人が掃除機のライブカメラフィードとリモコン機能をハッキングしたことを発見した。 当初、機械のエラーだと考え、パスワードを再設定して掃除機を再起動した後、再びソファに座った。すると、ロボット掃除機が動き始め、家族の前で卑猥な言葉を浴びせかけるようになった。 同じ時期、テキサス州でも科沃斯機器人のロボット掃除機が主人に向かって人種差別的な言動を浴びせた事例が報告された。ロサンゼルスでは、家族の愛犬を追いかけ回し、威嚇することもあった。 どれだけ多くの製品がハッキングされたのか、ハッカーが誰なのかは明らかになっていないという。科沃斯機器人は欠陥が修正され、11月に機器をアップグレードすると明らかにした。 ◇中国勢が優勢 市場調査会社のIDCによると、今年第2四半期の世界のロボット掃除機出荷量は511万7000台で、前年同期比15.7%増えた。 出荷量上位10位圏の企業を見ると、米国のアイロボット(2位)を除いた9社はいずれも中国企業または中国の大株主が保有している企業だ。 「北京石頭世紀科技(ロボロック)」がアイロボットを抜いて初めて1位となり、科沃斯機器人、小米(シャオミ)、追覓科技(ドリーミー)など、中国主要ロボット掃除機メーカーが名前を連ねた。 今年、「オールインワン・ロボット掃除機」を発売した韓国のサムスン電子とLG電子は、追撃のスピードを上げている。特に、中国製品に対するセキュリティ不安が続く中、強化されたセキュリティを強調している。 サムスン電子はユーザーが安心して先端AI家電を使えるように「サムスン・ノックス・セキュリティ・ソリューション」で機器のデータを保護している。 LG電子は最高水準の安全性を確保するために新製品「LGロボキングAIオールインワン」にLG標準セキュリティ開発プロセスを適用した。データは暗号化処理され、外部への違法な流出などから防御する。 業界関係者は「中国製品に対するプライバシー情報流出の懸念などの問題は今に始まったことではない。最近、米欧などグローバル市場でセキュリティ問題が俎上に上がっており、サムスン・LGにとってチャンスになるかもしれない」とみている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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