（写真：Game*Spark）

サイバー攻撃の影響でサービス停止に陥り、復旧には1か月以上かかるとの見通しが発表されたニコニコ動画。サービス停止中のユーザーに向けた施策の第1弾として2006年ごろの基本的な機能のみを備え、2007年の人気動画の一部を閲覧できる「ニコニコ動画（Re:仮）」が公開されました。本稿ではニコニコの早期復旧を祈りつつ、本サービスを利用して2007年当時のゲーム動画を振り返っていきます。 2007年にニコニコで人気だったゲーム動画とは？ 「ニコニコ動画（Re:仮）」は復旧までの仮設サービスであるため、各ジャンルの人気動画がランダムに10本表示されるという簡易的な仕組み。検索機能なども搭載されていないので、ひたすら一覧の再読み込みを行っていきます。すると、実写や音楽などの動画に交じってゲーム動画も毎回1，2本ほど現れました。 2007年に人気を博していたゲーム動画と、現代の動画の違いとして挙げられるのは「ゲーム実況」が少ないこと。今や、地声もしくは読み上げソフトを使った「ゲーム実況」は、YouTube等含む動画投稿サイトにおける一大ジャンルとして成立していますが、「ニコニコ動画（Re:仮）」ではそもそも声付きのゲーム動画というものはかなり少なめでした。 その代わり字幕で状況を説明したり感想を述べたりしながらゲームプレイの様子を共有するという形がとられていたようで、『The Elder Scrolls IV: Oblivion』や『バイオショック』等のプレイ動画を発見できました。また、エフェクトや効果音などが少ないシンプルな編集の動画が多いのもこの頃のゲーム動画ならではと言えそうです。 テーマに沿ったネタ動画も多数 ゲームプレイの様子をただ見せるのではなく、何かしらのテーマに沿ってプレイしている場面を切り取ったネタ動画も人気だった様子。『メタルギアソリッド3』で任務を放棄して敵兵の面白写真を撮影して回るという動画や、ソニックブームを延々と撃ちあう待ちガイル同士の対戦映像、『GTA: SA』で手配度6の中を逃げ続ける動画などを確認できました。 さらに、ゲームの腕前や知識を披露するようなプレイ動画は現代ではRTAが巨大ジャンルとなっていますが、2007年のニコニコ動画では『グラディウスV』の255周目のプレイ動画や『スーパーマリオワールド』のバグ技紹介動画などが人気で、スピードを競うような動画は見受けられませんでした。 ニコニコ動画に投稿されていた膨大な動画は見ることができない状態が続いていますが、復旧を待つ間「ニコニコ動画（Re:仮）」で過去の人気ゲーム動画を視聴して、現在の動画との違いを探してみるのも面白いかもしれません。なお「ニコニコ動画（Re:仮）」で公開されている動画は数日で入れ替わり予定とのことです。