和歌山県太地町「国際鯨類施設」竣工式 4月1日オープンへ
鯨の生態系やDNAを研究するため太地町に完成した「国際鯨類施設」の竣工式が3月23日に開かれ、関係者や来賓が出席する中、テープカットで完成を祝いました。 「国際鯨類施設」は、太地町が新たな街づくりの一環としておよそ18億円をかけて建設したもので、施設内には、一般財団法人・日本鯨類研究所の太地事務所や、鯨類に関しての書籍を集めた図書館、90人収容の研修ホールなどが設置されています。 そして研究所では、捕鯨業を安定して行うための、生態系の観察やDNAの研究が行われます。 また高台にあるため、災害発生時の避難場所としても利用できます。 式典では、太地町の三軒一高(さんげん・かずたか)町長が「今後、太地町は世界に開かれた鯨の学術都市を目指して進んでいく。世界の人が一度は太地町に行ってみたいという町にするため、日本鯨類研究所と力を合わせてやってきたい」と式辞を述べました。 式典には二階俊博(にかい・としひろ)衆議院議員ら和歌山県選出の国会議員らが来賓として出席したほか、式典終了後には、施設内の研修ホールで餅巻きが行われ、およそ150人の町民が、歓声を上げて餅を拾い集めていました。 地元の太地町漁業協同組合・専務理事の貝良文(かい・よしふみ)さんは、「私たちはこれまでは鯨を取り食べるばかりだったが、今後は、鯨の研究を通して鯨を増やし、さらに鯨が活用されることに期待したい」と話していました。 「国際鯨類施設」は、4月1日にオープンします。