大阪府内税収約3千億円減 「103万円の壁」引き上げで 吉村知事、賛同も穴埋め求める
大阪府の吉村洋文知事は21日、年収103万円を超えると所得税が生じる「103万円の壁」の上限を178万円に引き上げた場合、府と府内市町村の税収が概算で計約3千億円減少することを明らかにした。吉村氏は減税策として賛同する一方、国による税収の穴埋めを求めた。同日、府庁で記者団の取材に答えた。 【表でみる】控除額を178万円に引き上げた場合の年収別減税額 吉村氏によると、所得税がかかる基準を103万円から178万円に引き上げた場合、概算で府の税収が約960億円、府内市町村の税収が約2千億円減少するという。 吉村氏は年収の壁引き上げについて、国民民主党が10月の衆院選で公約に掲げて支持を得たこともあり「賛成の立場。減税になり、国民の手取りが増える。実現してほしい」としながらも、税収減の影響を懸念。全国知事会で議論するとした上で「(国には)できるだけ地方財政に影響を与えないようにしてもらいたい」と求めた。(山本考志)