瑠璃光寺五重塔の外壁シートの一部を透明化、プロジェクションマッピングを5月6日まで延長【山口】
山口市の香山公園にある国宝瑠璃光寺五重塔の檜皮(ひわだ)ぶき屋根改修に伴い、塔を囲むように設置された外壁シートの一部が透明化された。工事の状況を放映するモニターも仮囲いに置かれ、観光客が70年に1度の改修の機会により深く立ち会えるよう工夫を凝らしている。来年3月まで。 米有力紙で「今年、行くべき52カ所」に市が取り上げられたことを受け、県が整備した。事業費は1000万円で今年度予算で対応。 東面シートの高さ13・5㍍、幅5㍍と高さ8・5㍍、幅5㍍の2カ所を加工。透明化されたシートの下にある仮囲いに備えたモニターで檜皮ぶき屋根の改修作業中の様子が観察できる。4月末までに3層目のふき替えを予定し、進行に応じて下層部分に移行していく。 塔正面の仮囲いにもモニターを置き、香山公園と瑠璃光寺、塔の改修技術、県内観光地のPRに関する動画を放映している。日本語と英語の字幕対応。ユーチューブでも視聴でき、英語、韓国語、中国語の字幕が選べる。 現地でのモニター放映時間はいずれも午前7時半~午後5時55分。 米有力紙を見て東京都から訪れた石川靖明さん(52)は「工事中なのは残念だが、いろんな工夫がされていると感じた。またいつか訪れ、五重塔など観光地だけでなく、ゆっくり市を巡ってみたい」と話した。 山口市は、檜皮ぶき屋根の改修用外壁シートを使ったプロジェクションマッピング「昇華-大内文化」について、期間を5月6日まで延長し、来月から時間を午後7時~10時に変更する。「和歌のカーテン」と「ステンドグラス」からなる空間アート作品「思想をめぐる道」の設置期間も同様に延長する。