松本人志が訴訟取り下げ 現役弁護士が吉本コメントに感じた違和感「想定外だった」
性犯罪に詳しい弁護士の上谷さくら氏が8日、TBSラジオ「荻上チキ Session」に出演。「ダウンタウン」松本人志が文藝春秋社らに約5億5000万円の損害賠償などを求めた訴訟を取り下げたニュースにコメントした。 【写真】照れくさそうに肩を組む松本と浜田 取り下げに至るまでの経緯について聞かれた上谷氏は「詳細が分からないというのはあるが、このまま続けると双方にとってかなりいろんなことが厳しい状況になるということが予想されので、もしかしたら裁判所の方から『もう取り下げたらどうですか』とか『なんらかの和解をしたらどうですか』といったような働きかけがあったのかもしれない」と推測。 裁判所からの提案で「和解」ではなく「合意」が結ばれることはあるのか?という質問には「あまりないですね。和解の時は例えば金銭の授受があったりとか、この件に関しては一切口外しないとか、そういった約束がなされることが多いが、それすらも何もしない、一切残さないということになるので、かなり珍しいケースだと思う」と分析した。 吉本興業は「松本人志の活動再開につきましては、関係各所と相談の上、決まり次第、お知らせさせていただきます」などとしているが、このメッセージの出し方について聞かれると「被害者とされる方々との間でどんな話になってるのかは気になる。事前にそこまで合意があるのかどうかはわからないが、おそらく金銭の授受がないなどそういうことは合意しているという気もする」と指摘。 文末に「どうか今後とも応援して下さいますよう、よろしくお願いいたします」とあることについては「想定外だった」と吐露し、「そこのところは吉本興業の判断なのか、それとも全部決めて、中身について全部打ち合わせをした上で、双方合意して、とそこまでやったかどうかはわからないですね」と困惑気味だった。 今後必要な議論について聞かれた上谷氏は「気になるのは被害者の方が果たしてこれで被害回復ができたのか?ということ。本当に強制性がなかったのであれば、松本さんが受けた被害というのも考えなきゃいけないということになる。そういった被害者の方がいたとしていきなり報道じゃなく、その前にやれることがなかったのか?というのは思う。例えば松本さんに個別に接触して、『謝ってほしい』といった交渉がなされたのかどうかとか」と言及した。
東スポWEB