災害ボラ、寒さの中奮闘 高岡、氷見 解体前に家財道具搬出 年明け後も作業継続
能登半島地震で被災した高岡市の解体される家屋で、ボランティアによる年内最後の家財道具の搬出が21日、伏木地区の2棟で行われ、16人が寒さの中、作業に精を出した。高岡、氷見市は公費解体の申請期限を来年3月末まで延長。搬出作業は両市災害ボランティアセンターへの登録者が取り組んでおり、年明けからも復興に向けた取り組みが続く。 【写真】バールで棚を壊すボランティア ボランティアは、テーブルやトイレや崩れた板などを運び出し、軽トラックに積んだ。棚をバールで手際よく解体してから荷台に載せるボランティア経験者もいた。 高岡市西田の会社役員波岡章さん(71)は6月から参加しており、「全国のボランティアに助けてもらい、地元も頑張る必要がある」と話した。上市町柳町の会社員碓井江介さん(47)は「災害ボランティアは今後も必要になる。自分の経験を人に伝えて登録者が増えればいい」と意欲を示した。 14日、高岡市中心部での搬出作業を手伝った富山市の公務員穴田美佳さん(64)は「中高年女性でも力になれると分かった」とやりがいを語った。 1月の能登半島地震に伴う災害ボランティアセンターを開設しているのは現在、高岡、氷見市のみで、それぞれの市社会福祉協議会が運営している。 11月末現在、高岡市に公費解体申請が約270件、氷見市に約430件ある。高岡市社会福祉協議会の田畑吉史係長は「今後、家屋解体に伴う家財道具の搬出依頼が増える。1月以降もボランティアの協力が必要だ」と話した。