<ボクシング速報>河野が亀田に壮絶判定勝利!
プロボクシングのWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチが現地時間16日、米国シカゴで、王者、河野公平(34、ワタナベ)と、同級2位、亀田興毅(28)で争われ、河野が3-0の判定で勝利した。予想に反して壮絶な殴り合いとなったが、河野は2回に右ストレートでダウンを奪い、逆に亀田は、ローブローの反則で減点をとられるなどしたことが判定に響いた。河野は2度目の防衛に成功。亀田は日本人に初の敗戦で、2010年のポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)に判定負けして以来、キャリア2敗目を喫した。
河野は真っ白。亀田は真っ赤。両者は対照的なカラーのロングガウンをまとってシカゴのUICパビリオンのリングに登場した。会場には、日本人ファンの姿がも多くみられ、ゴング前から「コーヘイコール」と、「カメダコール」が交錯した。 第1ラウンドから、予想に反して亀田が積極的に出てきた。いきなりノーモーションの左ストレートをヒットさせると、右フックから左ボディのコンビネーション。サウスポーのメリットを使う戦法だ。右ジャブも多く、まずはペースを握る。 第2ラウンドに試合が動く。河野が前に出て接近戦で打ち合いを挑むと、亀田はボディ攻撃。河野にダメージを与えたが、その中でローブローも連発。河野が思わずコーナーにしゃがみこむと、レフェリーは休憩時間をとった。再開されると、今度は河野が右ストレートを顔面にヒット、亀田は尻餅をついてダウンした。 第3ラウンド、河野が勝負をかける。苦しんだ亀田が密着戦の中で、またローブロー。レフェリーは、よく見ていて、この回、計2度、2ポイントの減点をとった。 亀田陣営は「ボディを打つと、反則をとられるから上へ」と、アドバイスを送った。冷静なレフェリーのジャッジは亀田陣営の河野攻略プランを狂わせた。 序盤は、河野が圧倒的にペースを握りながら試合は中盤へ。 第5ラウンドは、両者が頭をつけあい、ショートパンチの攻防となった。河野がアッパーから右のボディを振り回すと、亀田が両手を横に広げて「こい!効いていないよ」のポーズ。このラウンドは、亀田。 第6ラウンドに入ると、河野が前へ。ボディから右ストレートを連発。逆に亀田がローブローをアピールしたが、気にせずロープに追い詰めて右を打ち込んでいく。ゴング後に亀田がパンチを放ったため、あまい感情を出さない河野が珍しく怒るシーンも。河野が再びペースをつかむ。 第7ラウンドに入っても両者接近戦の中でのローブローが目立ち、レフェリーが試合を止めた。コミッションと協議の上「次やったら、その時点で試合を止める。クリーンファイトをせよ!」と両選手に異例の宣告をした。近い距離で、激しいパンチの応酬となるが、河野が押す。消耗戦の模様となってきた第8ラウンドも接近戦での壮絶な殴り合いとなったが、その中で、河野の右ストレートがヒット。亀田が下がった。 試合は、終盤へ。そのインターバルで、父でトレーナーの亀田史郎氏は「誰のためにやっているんや。ケンカでええぞ。その気持ちでいけ! バッティングなど気にせずに倒せ」」と檄を飛ばした。