「やす子」が苛酷なマラソンを完走しても、ネットは「無意味」の批判が殺到…なぜ「ひろゆき氏」も「デーブ・スペクター氏」も24時間テレビの価値を認めないのか
年々、酷評する声が増え続けているように思えるのは、気のせいだろうか──? 日本テレビ系列は8月31日から9月1日にかけて、「24時間テレビ47」を放送した。お笑いタレントのやす子が「全国の児童養護施設のための募金マラソン」で80キロ超を完走。合計約4億3800万円の募金が寄せられ、番組は多くの人に感動を与えて終了した……はずだった。(全2回の第1回) 【写真】「24時間テレビ」でマラソンを走るやす子のレアショット。どんなに疲れていても笑顔を絶やさない姿が印象的だ ***
ところが、である。ネット上、例えばXでは番組に対する批判も相当な数に上った。しかも著名人による投稿も目立ったのだ。 一例を挙げると、2ちゃんねる開設者の“ひろゆき”こと西村博之氏は自身のXに複数回、24時間テレビへの厳しい批判を投稿した。担当記者が言う。 「まず最初にひろゆき氏は、Xにパリパラリンピックで行われたアーチェリーの競技動画を投稿しました。そして《24時間テレビは、憐みを感じる”可哀想な障がい者”が必要で、パラリンピックで活躍するような優秀な障がい者は必要ないってことなのかな? 》とのコメントを寄せたのです。この問題提起には多数の賛同する意見が寄せられ、『障がい者をかわいそうな人々だと強調しなければ、募金してもらえないと考えている』、『視聴者を感動させようとしているのだろうが、障がい者は不幸という固定化された視点は問題だ』などといった内容の酷評が目立ちました」 ひろゆき氏の問題提起に補足すると、今年はパリでパラリンピックが行われていたことも「24時間テレビ」に対する批判を増加させた。何しろ、障がい者らを支援するというチャリティー番組であるにもかかわらず、パラリンピックの様子を生中継することはなかったのだ。ネット上で「パラリンピックを中継するほうが、よほど番組のコンセプトに合致しているのでは?」という疑問の声が多数投稿されたのは当然だろう。
台風でも強行
マラソンを完走したやす子が9月2日、Xに《チャリティーマラソンのギャラ1000万円ってデマが飛び交ってるけど、一銭もいただいてないですよ! 》と投稿したことも話題を呼び、これにひろゆき氏も興味深い見解を披露した。順を追って説明しよう。 「そもそもの問題として台風10号が接近していたため、チャリティーマラソンは中止されるだろうと考えていた視聴者も多かったのです。ところが土曜のマラソンイベントは中止する代わり、横浜市の日産スタジアムをぐるぐる回るという形で強行されてしまいました」(同・記者) 台風接近中にもかかわらず、チャリティーマラソンを実施した時点で異論が殺到した。 「さらに沿道を走る場合なら、観客の声援で元気が出るものです。ところがスタジアムを回り続ける場合、精神的な苦痛から逃れることができません。そのため、まずはやす子さんの肉体と心に与えるダメージを心配する声がXに多く投稿されました。さらに『これまで日テレは台風の際、不要不急の外出は控えろとアナウンスしてきたのに、マラソンを強行するのでは言行不一致だ』という、放送期間としての見識を問題視する投稿も殺到しました」(同・記者) 9月1日の日曜、早朝に雨が小降りになったことからコースが変更され、やす子は日産スタジアムを出て東京・墨田区の両国国技館に向かった。ところが、そこでも視聴者はXに疑問や怒りの声を投稿した。