高校の部活動に中学生受け入れ 白石高校と佐賀農業高校 部活動の地域移行推進 佐賀県白石町
白石中の生徒が同じ白石町にある白石高と佐賀農業高の部活動に参加することになり、3校と町教育委員会が12日、連携協力協定を結んだ。町教委によると、佐賀県内で県立高が市町立の中学校と協定を結んで部活動に受け入れるのは初めて。部活動の地域移行につなげる。 白石町では4月、3中学校を統合した新しい白石中が開校した。3年前には小学生や保護者も含めてアンケートで希望する部活動などを聞き、地域クラブや高校との連携を模索している。 白石中の生徒を受け入れるのは、白石高の書道部が3人、放送部が2人、佐賀農業高のハンドボール部が3人。6月から試行的に週1、2回参加している。 同日、白石町役場であった協定締結式では、北村喜久次教育長が「地域を含めて豊かな活動の場と指導者を確保し、持続可能な部活動を目指している。要請を快諾してもらい感謝している」とあいさつ。町教委と3校の4者で協定書に調印した。 意見交換では「既に放送の中学生の県コンクールで好成績を収めるなど、高校生の励みにもなっている」(白石高)、「女子部員が少なかったのでありがたい。白石でハンドボールが盛んになるきかっけになれば」(佐賀農高)という声に対し、白石中は「指導者確保には限界もある。連携による専門的指導で効果が上がっている」と感謝した。 白石町教委は4月から、白石アスリートクラブと連携して陸上の部活動を正式に地域移行した。バドミントンや弓道、柔道、ダンスなどでも地域クラブやスポーツ少年団との協力、連携を進めており、今後、運用面の課題を解決する制度を定めるなどして正式な地域移行を進めていく。(小野靖久)
小野靖久