「2025年、平和を」 核兵器廃絶願い被爆者などが正月恒例の座り込み【長崎県】
被爆80年となる2025年、核兵器廃絶と平和な世界を願い、長崎市の平和公園で被爆者などが元日恒例の座り込みを行いました。 2025年初の座り込みには、被爆者や高校生平和大使などおよそ80人が参加しました。 ロシアによるウクライナ侵攻やパレスチナ・ガザ地区での紛争が続く中、参加者は核兵器の廃絶と平和な世界を求めて引き続き、被爆地から世界に訴えていこうなどと呼びかけました。 県平和運動センター被爆連 川野浩一議長 「残念ながら世界のあちこちで戦が絶えない」 「私たちの思いが1日も早く遂げられるように、きょうの思いを持ち続けて一丸となって皆さんと運動して参りたい」 ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の代表委員を務める田中重光さんも参加しました。 1月8日に予定されている石破総理との面会で、日本の核兵器禁止条約への批准や核を含む戦力の拡大を止めるよう訴えたいとしています。 日本被団協 田中重光代表委員(長崎原爆被災者協議会 会長) 「禁止条約について批准をしろ、と迫っていきたい。まず今年(2025年)の3月に(核兵器禁止条約の締約国会議に)オブザーバー参加を絶対する、と。政府も変わっていくと日本国民に発信してもらいたい」 参加者は、原爆が炸裂した時刻の午前11時2分に黙とうをしたあと、被爆80年の活動をより大きくしていこう、と気持ちを新たにしていました。 被爆者 竹下芙美さん 「ノーベル平和賞をもらったけど、これは一過性、通り道。まだ半分だけ「おめでとう」。本当に核兵器がなくなるのが「おめでとう」」 「(核兵器が)なくなってよかったね、と言っておいしいお雑煮を食べたい」 正月の座り込みは2002年に始まり、2025年で24年目で、参加する被爆者は年々減っています。 被爆者 竹下芙美さん 「顔ぶれを見ながら、いない人のことを寂しく思うと同時に、新しい顔見て、大丈夫だと。戦争や核兵器はいやだ、との思いを持った人がたくさんいらっしゃる」 被爆者からは、来年(2026年)こそ戦争もない世界を迎えたいとの声も聞かれました。 「2025年、平和を!」
テレビ長崎