第2次石破内閣は今夜発足の見通し、首相指名選挙は30年ぶり決選投票の公算
衆院選を受けた特別国会が11日召集された。石破首相は午後の衆参両院の本会議で、第103代首相に選出され、夜に第2次石破内閣が発足する見通しだ。衆院の首相指名選挙は、立憲民主党の野田代表との決選投票となる公算が大きい。首相は新内閣で法相、農相、国土交通相を交代させ、その他の閣僚は続投させる。 【写真】落選した現職法相の牧原秀樹さん
衆院での決選投票は、自民、社会、新党さきがけ政権が誕生した1994年以来、30年ぶりとなる。衆院選で自民、公明両党が過半数を割り込む少数与党となったため、首相は1回目の投票で投票総数の過半数を獲得できず、野党第1党党首の野田氏との決選投票となる見込みだ。
日本維新の会、国民民主党は首相、野田氏のいずれにも投票しない方針で、首相は得票で野田氏を上回るのは確実な情勢だ。首相は自公両党の連立政権を維持しつつ、政策ごとに国民民主などと連携を図る。
第1次石破内閣は11日午前の閣議で総辞職した。林官房長官は記者会見で「内閣が発足して1か月余りとなるが、総合経済対策の策定を指示するなど、重要課題に対する取り組みを進めてきた」と振り返った。
参院は同日午前の本会議で、自民党の関口昌一・前参院議員会長(71)を議長に選出した。午後の衆院本会議では、首相指名選挙に先立ち、額賀福志郎議長(80)の続投と、立憲民主党の玄葉光一郎・元外相(60)の副議長選出を決める。
首相は衆参両院で指名を受けた後、首相官邸に組閣本部を設置する。衆院選で落選した牧原法相の後任に自民の鈴木馨祐・元外務副大臣(47)を充て、同じく落選した小里農相の後任に同党の江藤拓・元農相(64)を再登板させる。公明党代表に就任した斉藤国交相(72)の後任には、同党の中野洋昌衆院議員(46)を起用する。
首相は皇居での首相親任式、閣僚認証式を経て、首相官邸で記者会見し、同日夜の初閣議に臨む。特別国会の会期は14日までの4日間。政府・与党は早期に臨時国会を召集し、総合経済対策を盛り込んだ2024年度補正予算案の成立を目指す構えだ。