人生もレースも一瞬。ドキュメンタリー映画「LIFE IS SNAP」プロBMXレーサー 中井飛馬×映画監督 廣瀬“MARCO”裕平 上映会前特別インタビュー
昨年2024年も世界的なスポーツの祭典である「オリンピック2024パリ大会」で世界から注目が集まった自転車競技「BMXレーシング」。どの競技に限らず世の中ではメダリストばかりにスポットライトが当たりがちだが、パリ大会にこのBMXレーシング種目にて並々ならぬ思いで挑んだのが同競技男子日本代表の中井飛馬(なかい・あすま)だ。 実際結果だけ切り取れば、惜しくも彼のパリオリンピック出場は叶わなかったのだが、その裏側には「出場できなかった」の一言だけではまとめきれないほど多くのストーリーがあった。今回はそのオリンピック予選シーズン中に起きた出来事をまとめて映画化。それがドキュメンタリー映画「LIFE IS SNAP」である。なお本映画は2025年1月24日(金)に渋谷HUMAXシネマにてプレミア公開が行われる。 今回は「LIFE IS SNAP」の上映まで残り1ヶ月を切った中、ドキュメンタリー映画制作のきっかけから制作後の現在に至るまで、また今後の展望を含め、本映画の主役であるプロBMXレーサー中井飛馬と二人三脚で制作を担当したストリートライダーでクリエイティブレーベル「MANNERS KNOWS.」のディレクターで本映画の監督を務めた廣瀬“MARCO”裕平へ特別に話を聞いた。 中井 飛馬(以下:中井) 廣瀬”MARCO”裕平(以下:MARCO)
今回のドキュメンタリー映画制作に至る背景とは
– 最初にお二人の出会いについてお聞かせください。 中井:遡ると結構前のことになるのですが、僕が17歳ぐらいの頃なので、7~8年前に今回のプロジェクトのスポンサーで入ってくれているアパレルブランド「CHROME」の展示会かパーティーで「同じ新潟出身のお兄さんいるよ。」みたいな感じでMARCOくんを繋いでもらいました。 MARCO:確か展示会でしたね。僕がその時CHROMEのライダーだったこともあって、CHROMEの選手担当をやっていたマネージャーを通じて紹介してもらったのが飛馬との出会いでした。 中井:そこが最初の出会いで、それからはたまに僕がMARCOくんの展示会に行ったりとか元々働いていた自転車屋の「W-BASE」に顔を出したりとかでずっと繋がっていました。当時は共通点があるだけでそんなに深い付き合いではなかったです。 でもMARCOくんが「ALL GREEN island / alley」っていう飲食店をオープンしてから、僕もお店に行くようになって会う回数が増えていくうちに、「何かやりたいんすよね」みたいなことも会った時によく話していました。それからしばらく経ってドキュメンタリーを撮りたいと思ったので相談したら「それ俺撮るよ。」って言ってくれたのでお願いする形になりました。 MARCO:飛馬が自主制作で進める上で、実費で活動資金から各項目の概算を出してきたのですが、彼が求めていたドキュメンタリー映像のクオリティは普通の制作会社に頼むと、現実的に想定していた予算じゃ収まらないことが想像できて、また話している中で飛馬の理想の映像って尖っていて感覚が大事だなと感じたので、そうなると普通の企業だと実現するのは正直厳しいと思いました。 でも「俺だったら撮れるんじゃないか?」と思った中で、具体的に色々考えてみると、すごく大変な作業になるので腹括れるのかという部分もあったんですが、でも飛馬の人間性も踏まえた上で是非撮りたいと思ったのが一緒にこのプロジェクトを始めたきっかけでした。