B2ベルテックス静岡、B1ライセンス申請 新アリーナ「要件クリアできると判断」
B2静岡は1日、2025~26年シーズンに向けたB1ライセンスを申請したと発表した。静岡市がJR東静岡駅北側市有地に8000席規模のアリーナを建設する基本計画案を発表したことで、課題だった施設基準で「整備計画の蓋然(がいぜん)性(確実性)」を証明できると判断した。申請は11月30日付。25年4月末にも交付可否が決まる見通し。 クラブはB2に昇格した昨季、売上高(3億円以上)などB1ライセンス基準を満たす見通しがあったが、施設要件を満たす5000席以上のアリーナをホームタウン(静岡市)に確保できないとして申請を見送った。 基本計画案は開業目標を30年春としていて、クラブは事業主体の決定や建設時期についても、リーグが規定する「3年以内の着工または5年以内の竣工(しゅんこう)」などの要件をクリアできると判断した。また今季は申請要件の一つだったU―18(18歳以下)チームも立ち上げ態勢を整えたという。 富山とのホーム戦に先立ち、静岡市中央体育館で会見した松永康太社長は「過去のB1ライセンス取得事例を鑑みても、交付されると確信している」との見解を示した。その上で26年から始まる新トップカテゴリー「Bプレミア」について「日本一のクラブを目指してきた。1年でも早く入りたい」と話した。 練習拠点の旧東海短大体育館、使用できなくなる可能性 B2静岡の松永康太社長は、B1ライセンス申請を発表した1日の記者会見で、練習拠点の旧東海短大体育館(静岡市葵区)が、シーズン終了を待たず使用できなくなる可能性があると明らかにした。 クラブは2020年ごろから、東海大のサポートを受け同体育館を占有利用。トップチームのほかユースチームやスクール生約270人が年間を通じて活動している。大学側とも継続利用できるよう協議を重ねてきたが、老朽化などから交渉が難航。数カ月以内にも利用できなくなる可能性が高いという。 クラブも強化・編成、育成環境の充実、新トップカテゴリー「Bプレミア」参入に練習施設の要件があることを踏まえ、将来的には専用施設新設を模索している。だが、実現には数年を要するため、ホームタウンの静岡市を軸に隣接自治体も含めて占有利用が可能な体育館を探す方針。松永社長は「大学側には多大なご厚意をいただいたが、直近の練習場確保が大きな課題となった。新設まで3~6年の間の拠点探しにご協力をお願いしたい」と話した。
静岡新聞社