【大学野球】法大・大島公一監督がリーグ戦初勝利 「うれしいんでしょうけど、気持ちがよく分からない」
気持ちはすでに次戦へ
【4月21日】東京六大学リーグ戦(神宮) 法大2-1立大(1勝1敗) 指揮官としての初勝利。今春から法大を指揮する大島公一監督は、正直な感想を口にした。 【選手データ】大島公一 プロフィール・通算成績 「うれしいんでしょうけど、気持ちがよく分からない。(学生たちから)緊張感、窮屈さ、硬さが感じられた。どう克服するか……。それが、進歩につながる。最後まで自分たちのプレーをやろう、と前向きにやってくれた」 前日は0対1で1回戦を落とした。157キロ右腕・篠木健太郎(4年・木更津総合高)は7回1失点の力投も、打線の援護がなかった。2回戦の先発は高校の同級生左腕・吉鶴翔瑛(4年・木更津総合高)。「(前日は)篠木らしい安定した投球だったので、負けないように。自分が勝って、もう1回(3回戦で)、篠木を投げさせたいと思っていました」。 法大は7回表に松下歩叶(3年・桐蔭学園高)の適時打で1点を勝ち越し(2対1)、吉鶴は7回裏途中で降板した。「良いときは抑えるのは当たり前。悪いときにいかに抑えるか。(7回は)自分が作ったピンチ。何もない形で(次のマウンドを救援に)渡したかったですが……。頼むから頑張ってくれ、と願っていました」。二番手の左腕・安達壮汰(4年・桐光学園高)が後続を抑え、8、9回は3人ずつで抑えた。2対1で逃げ切った。
大島監督は「1回戦は篠木、2回戦は吉鶴。2人の頑張りには、頭が下がります」とダブルエースを称えた一方で、新戦力が台頭した。安達はリーグ戦初登板となった1回戦でも篠木を受けて、2イニング無失点に抑えた。「2人の負担が、大きすぎる。次に投げる投手が1人でも2人でも出てきてほしい。あの場面は安達に託すしかなかった」(大島監督)。 勝利投手となった吉鶴は「(1回戦の)篠木は、勝ちにふさわしいピッチングでした。もう1回、投げたら勝ってくれると思います」と、この日はコンディション調整優先のため、ベンチ入りしなかった盟友に、期待を込めた。 法大は1勝1敗とし、勝ち点をかけた3回戦勝負である。大島監督はリーグ戦初勝利となるウイニングボールを手にしながらも、気持ちはすでに次戦へと向いていた。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール