志穂美悦子「鬼無里まり」としてシャンソン歌手デビュー「思いが鉄砲水のように飛び出して」
元俳優で花創作家の志穂美悦子(本名・長渕悦子)が9日、「鬼無里(きなさ)まり」の芸名でシャンソン歌手デビューした。 この日、都内で開催された「エターナルソング・コンテスト」の受賞曲発表コンサートに出演。受賞作の「自惚れさせてよ」など2曲を披露した。鮮やかな黄色のドレスで、身ぶりをまじえて情感たっぷりに歌い、喝采を浴びた。 エターナルソングは、音楽評論家で作詞家の湯川れい子さん(88)が提唱する歌。シャンソンのように「半永久的(エターナル)に歌ってもらえる新しい歌」の発掘のため、昨年から作品を公募していた。 日本初のアクション女優として活躍した志穂美は、20歳過ぎから東京・銀座のシャンソン喫茶「銀巴里」に出入りしたほどのシャンソン愛好家。今回、長い時を経て、鬼無里まりとして歌うことに「この年になるといろんな経験をして来た。その思いがまるで鉄砲水のように勢いよく飛び出してきた感じ」と説明した。 10代からの筋トレは今も続けており、鍛えられた腹筋からの発声に不安はなかった。それを知っていた湯川さんが出演をオファーした。 夫は歌謡界のスーパースター長渕剛。湯川さんから「(歌手になることの許可は)大丈夫だったの?」と水を向けられ、「謀反を起こしました(笑い)。打ち首か切腹ものと思いましたが(笑い)、たぶん大丈夫じゃないかと思います」。そして「こうしてステージに立たせていただいて、趣味で終わらせるわけにはいきません」と誓っていた。【笹森文彦】 ○…コンテストで「針の飛んだレコード」(作詞・氏原一郎、作曲・五代香蘭)がグランプリを獲得した。時を経て再会した恋人の長い空白を、レコード針になぞらえた。歌唱した池畑慎之介は「新しい歌を歌うのはオーディションのようなドキドキ感で新鮮」と話した。クミコが歌唱した2位の「リンゴの樹」とともに、副賞として第一興商のカラオケDAMに収録される。ほかに美川憲一、小林幸子が受賞曲を披露した。