【初詣】年間200社参拝の神社好きが「思わず買ってしまった」お守り6選
「よい年になりますように」――例年より少し長めとなった冬休み、みなさんは初詣に出かけただろうか。神社愛が強く、年間200社以上を訪れるというコピーライターの川上さんは、この時期の神社参拝はしないそう。理由は単純で、混んでいていつものように神社を楽しめないから。川上さんによれば、「気持ちのよい神社で気分をアゲること」こそが「運のいい人」になるための第一の条件であり、「神社で最高の癒しと最強のエンタメを楽しむこと」がご利益への近道なのだという。このたび『「運のいい人」は神社で何をしているのか』(ポプラ新書)を上梓した川上さんが「神活(神社参拝活動)」を開始するのは1月の中旬。いよいよ受験シーズン到来で、おすすめのお守りを紹介してもらった。 ● お守りは薬と同じ、プラシーボ効果に期待 神社にはセロトニンをはじめ、心身にいい影響を与えるさまざまな神経伝達物質を分泌させる仕組みが整っています。そこに神様がいてもいなくても、神社参拝を習慣にすることで「気持ちよく過ごす時間」が増えます。別の言葉に言い換えれば、気持ちいい神社に参拝すると「気分がアガる」のです。その結果、「運のいい人になる確率も上がる」と考えています。すると自分の考え方が変わり、行動も変わります。これこそが、神社での一番の「ご利益」と考えることもできます。 神社はビジネスモデル的にも参考になることが多いです。熱心な信者からは多額の寄進がある一方、お賽銭、おみくじ、お守り、御神札、ご祈祷などさまざまなレベルのお金を集めるからです。いずれも原価が安いのにもかかわらず、満足度は高く、みんな自分から進んでやってきてお金を払います。ご祈祷というセレモニー、お守り・おみくじなどのグッズなどにエンタメ要素があるのも神社の特徴です。
「お守り」もビジネスやマーケティングの視点で考えると、優れた商品です。何より、コンパクトでかわいいので、邪魔になりません。自分用にもプレゼント用にもぴったりです。 お守りの起源は諸説あり、縄文時代からあったともいわれています。現在のお守りに近いものとしては、平安時代に貴族の女性の間で広まった「懸守」があげられます。「懸守」とは筒状の布袋に神仏像や紙のお札などを入れて、外出時に首にかけるものです。大河ドラマ『光る君へ』でも登場しました。 お守りの中に入っているのは、御神璽というお札で、神社の神職が祈祷することで神の力が込められています(御霊入れ)。お守りは紐で袋の口が閉じられていることが多いですが、この紐には「神の力を逃さないように」という意味が込められています。お守りの中身を開けてはいけないといわれているのは、神の力が逃げてしまうというのが理由です。 もちろん、神の力もご利益も科学的実証は難しいですが、前述したように信じることで起こる「プラシーボ効果」もあるので、効果がないとはいいきれません。自分で買って持つことで気持ちがポジティブになったり、人からもらったお守りによって頑張れたりするのであれば、そのお守りのご利益は十分にあると考えてもいいでしょう。 しかし一方で、お守りに依存や執着してしまうことは、「運」を悪くすることにつながりかねません。たとえばせっかくもらった合格祈願のお守りを入学試験当日に忘れたからといって、動揺する必要は何もありません。お守りを持っているか否かで、試験結果が変わることは普通では考えられないからです。しかしそのことに動揺してしまうと、結果が悪い方向に転んでしまうことも起こり得ます。 また、なかなか手に入らないレアなお守りを、必死になって手に入れようとするのも危険な兆候です。 これは何もお守りに限ったことではありません。スピリチュアル全般や占星術などでも同様です。自らがポジティブになれるエンターテインメントとして楽しむ分にはいいのですが、それに影響されて行動が変わってしまうようであれば気をつけた方がいいでしょう。