秋の運動会シーズン…暑さで練習できずプログラム見直し 宮崎市の小学校
テレビ宮崎
秋の運動会シーズンを迎えていますが、これまでの暑さが子どもたちの学校生活に大きな影響を与えています。 宮崎市のある小学校は、今年度運動会のプログラムの大幅な見直しを行いました。 宮崎市の大淀小学校です。 10月20日の運動会を前に子どもたちが一生懸命練習しています。 今年度、大淀小学校では、5月末から協議を重ねた結果、運動会のプログラムを大幅に見直しました。 理由の一つが「暑さ」です。小中学校は、気温や湿度などから熱中症のリスクを算出した「暑さ指数」を基に、体育の授業や休み時間を屋外で過ごせるか判断しています。 大淀小では1日に数回、教員が機械を使って暑さ指数を測定。 暑さ指数が31以上になると、レベルA「屋外での運動原則中止」を意味する赤い旗を掲示します。 (図師教諭) 「1時間目の途中から31以上になって、途中で教室もしくは体育館に行って体育を継続する流れになっていて、(9月は)体育が124時間ぐらいだったんですけど実際外でできたのが13時間ぐらいというデータになってます」 (小川校長) 「6月だけをとっても、昨年度はレベルAという屋外での運動制限がほとんどなかったんですけれども、今年は6月の段階からレベルAに入ってますので、去年並みの種目は無理だと思っていました」 猛烈な暑さが続き、外で運動会の練習が十分にできない。 加えて、コロナ禍を経て運動会が午前中のみとなり、開催時間に対して種目数が多いことも課題となっていました。 (小川校長) 「限られた時間で予定されたプログラムを消化しないといけませんので、これは子どもたちの心理面にも影響しますし、せかして急いでっていう形で行われたと。それを解消するという意味で(種目の)精選を1つの視点に設けました」 昨年度の大淀小学校の運動会プログラムでは、各学年で徒走・団技・表現・学年選抜リレーがありましたが、今年度は学年選抜リレーは6年生のみ。そして1年生から5年生は団技か表現のいずれかとなり、合わせて10のプログラムが削減されます。 (小川校長) 「正直、精選を図った時に昨年度と比べてかなり減らしていますので、これで運動会が成立するのか。子どもたちがどう感じるんだろう、地域保護者の方がどう感じるのかなという一抹の不安はありました」 プログラムの削減に賛否意見が出る一方、大淀小学校では5年ぶりに地域の踊りである「大淀音頭」を復活させ、保護者や地域住民も運動会に参加できるよう工夫しました。 こうした対応に子どもたちは… (児童) 「暑いけどみんながいると楽しいです」 「ほかの学年にも(リレー)やってほしかったけど、大淀音頭が追加されたこともうれしいのであまり変化はない」 (小川校長) 「子どもたちの健康、体力面への配慮、保護者や地域の皆さんの運動会へのご意見や要望、折り合いをどこでつけていくかが大切。しっかりそういった意見を受け止めながら運動会を成功させたいですし、今後につなげたいと思います」 時代や気候の変化を受け入れながら、子どもたちの学びと思い出の場を守る…秋の風物詩「運動会」開催の裏には、地域とコミュニケーションを図りながら試行錯誤する学校の姿がありました。
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