夢のMLB入りに一歩前進した中日・小笠原慎之介

　中日・小笠原慎之介投手（27）が今オフ、ポスティングシステムを利用してメジャーを目指すことになった。加藤球団本部長が22日に「熱意は伝わっている。この時期が適切であると判断した」とメジャー球団への移籍を容認する方針を明らかにした。 　小笠原はかねてメジャー指向が強く、オフには渡米してトレーニングを行っていた。すでに米国の大手代理店事務所とも契約を結んでおり、準備は万端。今季は24試合に登板して5勝11敗、防御率3・12。4年連続で規定投球回数に達するなど先発ローテーションを守り、イニングイーターとしての役割は十分に果たしている。 　2年連続で黒星が先行しているのは気になるところだが「シーズン中も複数の球団がバンテリンドームに足を運んでいる。今永（カブス）の成功で日本のサウスポーに興味を示すチームはいくつかあります」（メジャー関係者）。 　実際に米メディア「スポーツイラストレイテッド」は「もう1人の日本人エースが入団する可能性。カブスはこのオフにあらゆることが実現しそうだ。ジェド・ホイヤーGMのオフィスは昨オフよりもフリーエージェントに積極的になるようだ」と報じている。中日内部でも「小笠原は闘争心がある」と言われているだけに、どんな逆境に追い込まれても決してめげない精神的なタフネスさは、メジャーでも大きな武器となりそうだ。 　ローテーションの一角である小笠原がメジャー移籍となれば、3年連続最下位からの巻き返しを目指す中日にとっては大きな痛手だ。しかし、小笠原がメジャーと大型契約を結ぶことができれば、中日にも多額の譲渡金が入るだけに、メジャー球団との交渉の行方に注目が集まっている。