地球見守る新衛星「だいち4号」の観測画像を初公開 観測幅200キロは前機の4倍 異変の早期察知に期待
鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから新型ロケット「H3」で7月1日に打ち上げられた地球観測衛星「だいち4号」が初観測に成功し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)はホームページで画像を公開している。観測幅が200キロあり、前号機「だいち2号」では、一度に富士山付近しか観測できなかったのが、関東地方も含めて確認できるようになった。本格運用は来年1月からの予定。 【写真】観測幅50キロの「だいち2号」による富士山付近の画像=2022年11月23日(JAXA提供)
だいち4号は、夜間や悪天候でも地表を観測できるレーダーを搭載。災害発生時の状況や活火山の地殻変動の把握などに活用される。鹿児島市出身の有川善久プロジェクトマネージャが開発責任者を務めた。人工衛星では初となる技術を導入し、観測幅をだいち2号の4倍に広げた。 初観測は7月15日に実施。富士山付近から関東地方は午後11時38分に観測した。画像は植物を緑色、市街地を紫色などに着色してある。ホームページでは、フランス・パリ周辺の画像も公開している。
南日本新聞 | 鹿児島