トミー・フリートウッドの朝練に密着 「頭の横に棒」は何のため?
実際、キャディはインパクトまで棒を動かさないから、見ていると当たらないか心配になる。「僕の悪い癖は手元が浮いてインアウトに振ってしまうことなんだ。先ほどの練習器具でもそうだけど、インに振れるように矯正しているんだ」。球を打ちながら、トラックマンのインパクトデータも合わせてチェックしていた。 手元矯正をしばらくやったのち、キャディは続けて棒を頭の左側に掲げた。「悪くなると右側に倒れこんじゃうからね。頭の位置が右に下がらないように、左にある棒をずっと意識して振っているんだ」。今度は棒に当たらないようにではなく、棒に触れたまま振るような意識。「目指すはステイセンター。真ん中にいるまま振るようしているよ」
スタート前にこれだけ体の動きを矯正し、手元が浮いたり、右に倒れ込んで軌道が極端にならないようにしているわけだ。思えばこの練習、数年前にZOZOチャンピオンシップで来日していたときもやっていた気がする。 PGAツアーで長年シード選手として活躍するには、やはりこうした日々の愚直な練習の積み重ねが求められるのだろう。フリートウッドを見ていて、あらためてそう思った。(編集部/服部謙二郎)