混乱に陥るハイチの首相、プエルトリコに姿現す-一時行方不明に
(ブルームバーグ): 中米ハイチが混乱に陥る中、一時行方不明となっていたアンリ首相が米自治領プエルトリコに到着した。複数の政府高官が明らかにした。
プエルトリコ知事の報道担当によると、2月25日にハイチを離れたアンリ氏は、3月5日にプエルトリコのサンフアンに降り立った。
ハイチの首都ポルトープランスは武装集団による攻撃で戦場と化していると報じられている。ここ数日、武装集団は大勢の囚人を脱獄させ、警察施設を焼き打ちし、主要な国際空港への攻撃を続けている。
ハイチで非常事態宣言、刑務所襲撃で囚人が脱獄-首都で暴力激化
アンリ氏はカリブ海諸国首脳との会議のためガイアナを訪れ、その後ケニアに移動し多国籍治安部隊の派遣に道を開く文書に署名。だが、その間、同氏の正当性を否定し、帰国を許すべきではないと主張する集団の勢いが増していた。
ガゼット・ハイチは5日、2004年クーデターの首謀者で、マネーロンダリング(資金洗浄)の罪で米国の刑務所に収監されたギー・フィリップ氏が、自らが大統領に就任し暫定政府を率いようとしていると報道。
アンリ氏がプエルトリコに到着したことで、最終的にどのようにハイチに戻るかについては疑問が生じている。ただ、同氏の帰国が米政府にとって望ましい選択肢であることに変わりはない。
米国務省のミラー報道官は4日の記者会見で、ハイチ「首相は帰国するとわれわれは理解している。首相がそうすること、そしてそれが認められることが重要だと考える」と語っていた。
原題:Absent Leader of Chaos-Gripped Haiti Reemerges in Puerto Rico(抜粋)
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Jim Wyss