鳥インフル急増で“エッグショック”の危機…卵価格1月から100円上昇で「やっていけない」老舗卵焼き店が悲鳴
FNNプライムオンライン
これからの時期に需要が高まる卵。 しかし、鳥インフルエンザ急増でその卵がピンチです。 溶きほぐした新鮮な卵に秘伝のだしを加え、じっくり丁寧に焼き上げ、でき上がったのは店自慢の卵焼き。 東京・築地に店を構えて100年の「つきぢ松露」。 雨が降る肌寒い中でも多くのお客さんが訪れていました。 店では正月などに向け、12月は通常よりも2~3倍もの量を使うといいますが…。 つきぢ松露・齋藤元志郎会長: 必ず12月になると(値段が)上がってくる。鳥インフルとかになると、養鶏場としても色々大変でしょう。 様々な料理に欠かせない卵の価格高騰。 その原因となるのが、過去最悪のペースで猛威を振るう鳥インフルエンザです。 2024年の発生ペースは「エッグショック」といわれ、卵不足を引き起こした2022年に匹敵するペース。 今シーズンの鳥インフルエンザは2022年よりも10日以上早く1例目が北海道で確認されています。 卵不足による「エッグショック」の再来が懸念される中、農林水産省は都道府県の生産者団体などに衛生管理の徹底を呼びかける緊急会議を初めて開催しました。 一方、卵の平均卸売価格は2024年1月には1kgあたり180円でしたが、11月は21日の時点で280円と100円も上昇。 取材した店でも、原材料費の高騰などを受け、11日から商品の値上げに踏み切りました。 つきぢ松露・齋藤元志郎会長: 価格は上げさせてもらわないと我々としてもやっていけない。昔のようなわけには今は商売はなかなかうまくいかない。 創業144年、変わらないしょうゆベースの割り下に相性抜群の極上黒毛和牛。 寒い日に食べたくなるすき焼きです。 もちろん卵も欠かすことはできませんが…。 すき焼 今朝・藤森朗さん: (Q.卵の値段について)夏は比較的安くなったが、また上がってきている状況。かなり響きます。 原材料費の高騰なども響き、店では追加の卵を150円から300円に値上げしました。 さらに、流行の兆しがあるインフルエンザ。 実は予防接種に使われるワクチンは…。 医療ガバナンス研究所・上昌広理事長: ニワトリの卵の中で培養するんです、インフルエンザのワクチンは。普通の食用ルートとは全く別に厳密に作られています。 食用とは別のため現時点で影響はないといいますが、2024年の価格上昇は2025年度のワクチンの価格に影響が出る可能性があるということです。
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