追加キャストに二階堂ふみさん カズオ・イシグロさん原作の映画「遠い山なみの光」
来年夏に全国公開される長崎市出身の英国人ノーベル文学賞作家カズオ・イシグロさん(70)原作の映画「遠い山なみの光」の追加キャストが24日発表された。二階堂ふみさんが、戦後の長崎で娘と共に生きる謎多き佐知子役を演じる。広瀬すずさん演じる主人公・悦子の人生に深く関わる重要な役どころ。石川慶監督は「広瀬すずさん、二階堂ふみさんという現代日本映画界の最高峰の二人が、同じフレームにおさまっているのを見るだけでも、震えるような感動を覚えます」とコメントを発表した。 原作小説「遠い山なみの光」(1982年)は、イシグロさんが5歳まで暮らした長崎を舞台とした長編小説デビュー作。戦後間もない50年代の長崎、そして80年代のイギリスという、時代と場所を超えて交錯する“記憶”の秘密をひもといていくヒューマンミステリー。日英合作の国際プロジェクトとして制作されている。 二階堂さんは「この作品に参加させていただき、改めて、当時の女性たちが何を抱えて生きていたのかを、登場人物を通じて感じていくような経験でした。石川監督はじめ素晴らしいスタッフの方々とご一緒できたこと、とても光栄に思います」と話している。 石川監督は「二階堂さんが放つその異彩が、いかにこの映画を彩り豊かなものにしてくれているかを実感しています」と絶大な信頼を寄せている。