日体大を中心に激戦 全国学生相撲選手権、2日開幕 団体戦展望
第102回全国学生相撲選手権大会(毎日新聞社・日本相撲連盟など主催、大正製薬協賛)=以下、選手権=は11月2、3両日、東京都墨田区の両国国技館で開かれる。3日に決着する団体戦は、学生相撲の最高の栄誉で、歓喜の輪を作る力士たちの姿も、大相撲にはない魅力だ。今大会の展望を紹介する。【大村健一】 【大の里や高見盛も…学生相撲の名力士たち】 出場35校がA、B、Cの3階級に分かれて争う。1チーム5人の星取り戦方式で、下位の階級に所属する大学も、勝ち抜けば最高位のAクラスの大学と戦うことができるため、優勝のチャンスはすべての出場校にある。 優勝争いは9月の東日本リーグ戦を制した日体大が中心になりそうだ。個人戦でも学生横綱候補に挙がる選手が多く、デルゲルバト選手(1年)や、依田蒼基選手(2年)ら下級生にも有力選手がずらりと並ぶ。 2年ぶりの王座奪還を狙う日大は、東日本リーグ戦で日体大と大将戦までもつれる熱戦を展開した。惜しくも敗れたものの、花岡真生、川上竜昌の両選手が最上級生としてチームを引っ張り、成田力道選手(2年)らも各種大会で奮闘している。 東日本勢では、菅原悠翔選手(2年)らを擁する東洋大も有力。東農大や拓大なども上位をうかがう。 西日本勢では、優勝候補の一角に名前が挙がる金沢学院大が、Bクラスからのスタートとなった。ただ、5月の全国選抜大学・社会人対抗九州大会で団体戦を初制覇するなど地力は高い。大森康弘選手(3年)のほかにも、篠侑磨選手(2年)ら力のある選手がそろい、「下克上」の可能性は十分にある。 昨年の覇者・近大は飛び抜けた選手こそいないものの、西日本個人体重別選手権の135キロ以上級で4強を独占するなど安定感がある。この二つの大学を倒し、6月の西日本選手権で団体初優勝を達成した朝日大は、生駒智之選手(2年)らが強力で「台風の目」となる可能性がある。