イスラエル軍、兵士らの身元を非公開に ブラジルでの告発受け
(CNN) イスラエル軍は8日、メディア対応の新たな方針として、兵士らの身元を非公開にすると発表した。南米ブラジルで最近、休暇中の兵士がパレスチナ自治区ガザ地区での戦争犯罪に関与したとして、親パレスチナ団体に告発されたことを受けた措置だ。 告発された兵士は8日に帰国した。イスラエルのメディアが公開した本人のインタビュー音声によると、500ページに及ぶ告発文書には軍服姿の写真が掲載され、「何千人もの子どもたち」を殺害したと書かれていた。 イスラエル軍報道官は記者会見でこの件に言及し、「世界各地の反イスラエル活動家たち」によるこのような動きから軍要員を守るための措置だと説明した。 今後は大佐以下の軍要員の撮影を後方からに限定する。顔にぼかしを入れ、名前はイニシャル一文字のみとすることも定められた。 新たな方針はすべての戦闘区域に適用され、インタビューを受ける兵士と特定の作戦を結び付けることは禁止される。 イスラエル法務当局の元高官は先週、CNNとのインタビューで、外国で告発されるイスラエル兵らが増えているものの、これまで逮捕されたり裁判にかけられたりした例はないと述べていた。 ブラジルでの告発をめぐっては、イスラエルの野党指導者が「政府の大失敗」と批判したほか、兵士の母親たちの団体がネタニヤフ首相と軍指導部の責任を問う書簡を送付していた。