●北陸地方整備局見通し 　北陸地方整備局は4日、能登半島地震で被害を受けた金沢港の戸水、御供田両埠頭（ふとう）の本格復旧が2026年1～3月になるとの見通しを明らかにした。六つの岸壁や桟橋で被害を確認した七尾港は25年3月～26年3月に順次供用再開を目指す。奥能登にある飯田、小木、宇出津、穴水の4港は一部を除いて来年内に復旧させ、復興の加速につなげる。 　各港の応急対策はおおむね完了しており、一部制限はあっても全面的に使えない港はない。本格復旧工事は今年10～12月に始まる予定だ。 　金沢港では、現在利用不可となっている戸水岸壁を来年4～6月ごろまでに部分供用する計画。利用を一部制限している御供田岸壁とともに、26年1～3月の全面復旧を見込む。 　七尾港は、まず現在利用不可の矢田新岸壁の西側を来年春までに復旧させる。その他の完了時期は、大田2号岸壁が来年4～6月。矢田新岸壁の東側と大田物専岸壁、暫定供用中の矢田新桟橋や大田3号岸壁は26年1～3月とした。 　奥能登の4港は来年春以降、徐々に物揚場や臨港道路を使えるようにする。最も復旧時期が遅い穴水港の港湾道路は26年春となる。飯田港の一部設備や被害が大きい輪島港の復旧見通しは今回公表しなかった。 　県内の港湾利用は今後、災害ごみの海上搬出や復興資材の搬入が本格化するのに伴って拡大する。北陸地方整備局の担当者は「港の活用に影響しないよう配慮しながら、復旧工事を急ぎたい」と話した。