九州高校野球 海星 1回戦惜敗 有明(熊本)に延長サヨナラ負け
第155回九州地区高校野球大会第2日は27日、大分県佐伯市の佐伯中央病院スタジアムなどで1回戦4試合が行われ、長崎第1代表の海星は有明(熊本)に延長十一回タイブレークの末に6-7でサヨナラ負けした。 海星は0-3の四回、陣内の2点適時二塁打など長短4安打を集めて同点に追い付いた。3-4の八回には先頭小林の中前打を足掛かりに、再び試合を振り出しに。4-4で入った延長タイブレークはリードする展開が続いたが、6-5の十一回に暴投と内野安打で同点に追い付かれ、さらに1死二、三塁からサヨナラ犠飛を打たれた。 西日本短大付(福岡)は聖心ウルスラ学園(宮崎)を14-2の七回コールドで下した。沖縄尚学は佐賀北に3-2で競り勝った。鹿児島実は明豊(大分)を2-1で退け、8強が出そろった。 第3日は28日、大分市の別大興産スタジアムで準々決勝2試合を実施。長崎第2代表の壱岐は、第2試合(13時)でエナジックスポーツ(沖縄)と対戦する。 ◎白球 エース不調 打線も振るわず 最速150キロ右腕の陣内を擁し、県大会のチーム打率は4割超え。上位候補に挙げられていた長崎第1代表の海星が初戦で姿を消した。有明(熊本)に延長十一回タイブレークの末、6-7でサヨナラ負け。加藤監督は「力不足。チームのもろさが出た」と厳しい表情で試合を振り返った。 エース陣内が序盤から苦しんだ。12日の県大会準決勝で右肩を痛め、数日前までノースローで調整してきたが、県大会で25回を投げて2失点と好投した姿はなかった。持ち味のスライダー、カーブが指にかからずに球種の選択肢が減り、勝負球の直球を狙ってきた有明に13安打を浴びた。 打線も振るわなかった。相手左腕の130キロ台の球速以上に切れる直球、手元で落ちる変化球を捉えきれず、凡打の山を築いた。打点を挙げたのは陣内と小川だけ。それでも、大黒柱は「自分の力不足で負けた」と言い訳はしなかった。 これで春の甲子園出場は絶望的となった。今後はこの敗戦をどう生かすかにかかってくる。加藤監督は「1人に頼らざるを得ない状況が問題」と現状打破を課題に挙げ、主将の濱部は「もう夏の甲子園しか残っていない。冬に一回りも二回りも成長して、今とは別のチームだと思わせるくらい強くなりたい」と巻き返しを誓っていた。