「早く泳ぎたい、何秒出るんだろう」池江璃花子が好調 復帰後の自己ベスト連発【競泳・五輪選考会】
◆競泳・パリ五輪代表選考会 第1日(17日、東京アクアティクスセンター) 女子100メートルバタフライの準決勝で、2016年のリオデジャネイロ五輪以来となる個人種目での出場を目指す池江璃花子(横浜ゴム)は、57秒03の全体1位で18日夜に行われる決勝に進んだ。予選での57秒54に続き、白血病から復帰後は自己ベストのタイムとなった。 ■SNS騒然「合成…じゃないよね」橋本環奈が降臨【写真】 強化しているスタートも決まり、前半50メートルを26秒30のトップで折り返すと、そのまま勢いを保った。内容のある泳ぎにレース後に納得の笑顔を見せた池江は「昨年までは復帰後ベストに対してうれしい気持ちもあったし、自分の成長を感じられるレースもたくさんあった。オーストラリアに行ってからは、自分の(本当の)ベストは56秒08なんだという気持ちにだんだん変わってきた。自分を奮い立たせるためにも、やっぱり本当の自己ベストをしっかり意識しながらレースをしたり、練習をしてきた」と率直な思いを口にした。 昨年の秋からオーストラリアを拠点とした。世界一を目指し、数多くの有力選手を指導するマイケル・ボール・コーチの下で日々鍛錬に励んできた。体重も3キロ近く増えるなどパワーアップを果たし、課題に掲げていた前半もドルフィンキックを多く打つことで改善。手応えがにじむ、充実した日々を過ごした。 それだけに心も前向きを維持する。「ここ数年はこのままレースに出られなくなったらいいよとか、とにかくマイナスなことしか考えていなかった」と言うが、「もうこの試合が始まる前は早く泳ぎたいし、何秒出るんだろうとすごく思った。とにかく楽しみな気持ちが強くて試合に臨めた。結果もこうやってついてきているし。今までメンタルの不調があったけど、やっぱり気持ちも持ち方が大事だなと」と笑う。狙う2大会ぶりの個人種目での五輪代表。充実一途のスイマーの眼前には良好な視界が開けている。 個人種目の選考は決勝で日本水連が独自に定めた派遣標準記録を突破して上位2人に入れば代表決定。リレー種目は4人の合計タイムで派遣標準をクリアする必要がある。最終日は24日。
西日本スポーツ