小中高生が斬新な発想で雑煮のレシピを開発!オリジナル雑煮コンテスト「第2回Z-1グランプリ」開催
コロカルニュース
■応募総数1107作品。郷土食の代表、お雑煮を若い世代に親しんでほしいと開催したコンテスト お雑煮は土地ごとに特徴を持つ郷土色豊かな食べ物。そのお雑煮を小中高生が自由な発想でレシピを考案したオリジナル雑煮コンテスト「第2回Z-1グランプリ」が開催されています。2024年4月27日(土)に5つのレシピを調理、実食した三次審査が行われ、6月1日(土)に行われるグランプリ大会(最終審査)に進むふたつの雑煮が選ばれました。 【写真で見る】岐阜県の高校2年生による「信長雑煮」 「第2回Z-1グランプリ」を主催しているのは、全国調理師養成施設協会。食文化継承の役割を担う調理師を養成する調理師学校の教育振興を目的とした団体です。若い世代にも、日本の食文化を代表する郷土食、雑煮に親しんでもらうきっかけ作りにしたいと始まったイベントです。 参加対象は全国の小・中学生、高校生。第2回となった今回は、全国から昨年開催された第1回を上回る1,107作品もの応募がありました。 テーマは「いつでも食べたい、地元食材で私のオリジナル雑煮!」。雑煮を、餅を入れた汁物と定義した上で、応募には3つの条件が加えられました。 1. 餅米から加工された餅を入れること(餅の形や調理法は問わない) 2. 地元食材を1種類以上入れること 3. 1杯分の材料費が500円以内であること 4. SDGs(地産地消、食品ロス)を意識すること 全国から応募があったレシピは、地域にある調理師学校での1次審査、Z-1事務局での2次審査を経て5作品にまで絞られました。実食審査となる3次審査が行われたのは4月27日(土)。会場は東京都小金井市にある辻調理師専門学校 東京です。 ■地元の食材を取り入れた自由な発想のある5つの雑煮 今回3次審査に進んだ5作品はいずれも高校生が考案しました。 ひとつ目の「広島満載担々雑煮」は広島県在住高校2年生が考案。広島では汁なし坦々麺など辛い麺類が人気。この雑煮にも担々麺をイメージしたゴマと豆乳入りのスープに、地元食材の牡蠣、レモンが加えられています。途中でラー油を入れて味変も可能です。 ふたつ目の作品は鹿児島県在住の高校2年生が考えた「かごんま特製雑煮」。「かごんま」とは、鹿児島県の方言で「かごしま」の意味。鹿児島県の雑煮は海老が入っているのが特徴です。その地元らしい味わいの雑煮に地鶏の黒さつま鶏など、鹿児島県の食材を加えています。 3つ目は岐阜県に住む高校2年生の作品「信長雑煮」。「岐阜県にあるお城の城主を務めた織田信長が好物だったとされる干し柿、酒をメインとした雑煮です」というコメントの通り、お雑煮に干し柿が入っているという斬新さ。餅は黒豆入り、汁には酒粕を使用。金箔をトッピングして、城主・織田信長のイメージをお椀の中で膨らませています。 4つ目の「多幸と明石特産品が詰まった雑煮」はタコが有名な兵庫県に住む高校2年生の作品です。レシピを考案した高校生はネーミングも工夫。「タコとたくさんの幸がつまっているという意味をかけて“多幸”にしました」とのこと。自宅で明石焼きを作ると余ることがあるので雑煮に入れたというSDGsを意識した作品です。澄まし汁にゆずの皮が添えられて上品な味わいです。 5つ目の作品は「洋風明太子ZONI」。明太子が名物の福岡県に住む高校1年生の作品です。「栄養面と食品ロスを考え、野菜の芯や皮も使ったお雑煮にしてみました」とこちらもSDGsを意識。明太子のトッピングが福岡らしく、焼いた赤い丸餅、大根やにんじんなど野菜もたくさん。豆乳も使用したヘルシーなお雑煮です。 ■食のプロ4名が、見て食べて審査 審査員を務めたのは、大会を主催する全国調理師養成施設協会会長の服部幸應さん、審査会場校理事長の辻芳樹さん、料理研究家で食プロデューサーの浜内千波さん、〈有限会社貴重〉ごちそうプロデューサーの広里貴子さんの4名。