マカオIR運営「MGM」が日本の旅行業界関係を対象とした視察ツアー実施…国際旅客誘致促進策の一環
マカオで「MGMマカオ」と「MGMコタイ」の2つの統合型リゾート(IR)を運営するMGMは10月21日、マカオ政府が目標として掲げる国際旅客ソース市場の拡大を支援するため、同月14~18日の5日間にわたって日本の東京から旅行業界関係者を招いた視察ツアーを実施したと発表。 今回の視察ツアーには、旅行代理店のMICE担当者や航空会社、メディア関係者ら16人が参加。同社が運営するIRに併設するホテル、MICE施設、カルチャー・エンターテインメント関連施設を見学したほか、世界遺産をはじめとするマカオ各所に点在する多くの観光名所を訪れ、東洋と西洋の文化が見事に融合したマカオならではの見どころを存分に満喫できる行程だったといい、マカオの多様な魅力である「ツーリズム+(プラス)」体験を通じ、日本の旅行者やMICE業界にマカオをアピールしたい狙いがあったという。
また、15日の夜には、視察ツアー参加者に加え、香港とマカオの旅行業界関係者、マカオ政府の観光及びMICE誘致担当部門の幹部、マカオ航空の代表者、MGMの経営陣らが出席しての歓迎ディナーレセプションを開催。出席者がマカオの多様な食文化に触れることができるよう、MGMが誇るミシュランガイド及びブラックパールレストランガイドで星を獲得したレストランを含む中国各地の料理及びポルトガル・西洋料理のシェフとパティシエ5人による「10(テン)ハンドディナーコース」を提供し、業界交流に華を添えたとのこと。 MGMホスピタリティ担当ヴァイスプレジデントのアイヴァン・ディーチー博士はレセプションの席上、昨年からマカオ政府による国際観光客誘致の取り組みへ積極的に協力する中、マカオにとって3番目に大きい国際旅客ソース市場である日本を有望な潜在マーケットと捉え、開拓していきたいとの考えを示し、マカオが「2025年東アジア文化都市」に選定されたことを契機にマカオと日本の間の文化・観光交流を一層深めていくとともに、今後も日本の旅行業界を対象とした視察ツアーを継続的に企画し、さらに東京やその他の日本の都市に営業所を設置して日本人観光客の需要の高まりに応えていくと述べた。
同社は日本のみならず、今年(2024年)3月と9月にも韓国のソウルとプサンの旅行業界を対象とした視察ツアーを実施したという。 マカオ政府統計・センサス局の統計によれば、今年1~8月累計のマカオの総インバウンド旅客数は前年同時期から32.7%増の2339万2903人、2019年同時期と比較した回復率は85.3%。このうち国際旅客ソースは150万3936人で、回復率は68.9%にとどまる。東南アジアからの回復が順調なものの、北東アジア(日本及び韓国)からはやや出遅れている状況。