韮山反射炉映像に英語字幕 訪日外国人に対応―伊豆の国
伊豆の国市中の韮山反射炉ガイダンスセンターは、メインシアター内「反射炉立体図館」で放映している紹介映像(約8分)に、英語字幕を新たに挿入した。近年増加するインバウンド(訪日客)に向け、分かりやすく世界遺産・韮山反射炉の価値を伝えるのが目的。関係者向けに27日夕、お披露目会を開いて意義と狙いを説明した。
同センターは反射炉見学の導入部的役割を担い、歴史や価値、日本の近代化に果たした役割などを映像ホールの立体スクリーンや展示を通じて発信。迫力ある映像演出に対し、かねて「日本語ナレーションだけでなく、英語字幕を導入してほしい」といった要望が寄せられていた。 実現には伊豆の国外国語ガイドの会(堀内祝子会長)が協力、牧野弥生元会長の翻訳原稿を同市在住の外国人らが推敲(すいこう)し、字幕を完成させた。牧野さんは「外国人観光客をはじめ、皆さんが反射炉の歴史的なバックグラウンドを頭で理解しやすくなるよう、工夫した」と振り返った。堀内会長は「実物の反射炉を見る前に、英語の字幕映像でより深い理解が得やすくなる」と語った。 山下正行市長は「来年は世界遺産登録10周年。国内外の大勢の目に触れることで、歴史的価値や仕組みの本質を理解する一助にしてほしい」と期待した。
伊豆新聞デジタル