[山口県]山口FG、録音音声から面談記録 AI活用し作成 22日から運用
山口フィナンシャルグループ(椋梨敬介社長)は顧客と面談した際の音声データを基に、自動的に人工知能(AI)で面談記録を作成する独自のスマホアプリの運用を22日から始める。複数のAIを使って残すべき重要事項を音声から抽出し、面談記録を作成するシステムは地銀初という。ソフトバンクとエクサウィザーズと共同開発した。 同グループは、顧客情報の一元化や顧客サービスの向上を目的に面談記録を作成しているが、記載内容の質向上や作成時間の短縮が課題だった。新アプリを使うことで、正確で的確な面談記録を作ることが可能となり、より顧客に寄り添った相談業務や質の高い課題解決策の提案が可能になるとみる。併せて、面談記録のデータから顧客ニーズの分析を行い、法人営業担当者に提案を示唆し、新しいアプローチにつながると期待する。 新アプリはソフトバンクのアプリ開発環境(プラットフォーム)を活用し、エクサウィザーズが独自開発したAIと大規模言語モデル(生成系AI)を採用。面談記録の全文を意味が類似するパートに分割し、法人営業担当者が理解しやすい文章に変換することができる。文章の原文と要約された文章から記録として残すべき重要事項を抽出し、正確で的確な記録を作成。記録は社員が顧客管理システムに入力して活用する。 個人情報などが含まれていた場合はAIが自動的に検出し、該当部分の面談記録を出力しないようにする。音声データを再生する機能はなく、利用の際は顧客の同意を得るなど、取り扱いは厳格に行うという。