加藤財務・金融相「成長型経済、実現しないといけない」 賃上げと投資促進策を重視
石破茂内閣で財務・金融担当相に就任した加藤勝信氏が2日、就任記者会見に臨んだ。政府の最優先課題であるデフレ脱却については、「成長型の経済を実現するチャンスであり、実現しなければならない」と強調。岸田文雄前政権の経済政策を踏襲し、賃上げと投資の促進策を重視して取り組む姿勢を鮮明にした。 【グラフでみる】賃金の賃上げ率の推移 加藤氏は日本経済の現状について、国内総生産（GDP）の増加や今年の春闘における高水準の賃上げ、好調な設備投資などを挙げ「回復の兆しは出ており、これを力強い流れにしていきたい」と述べた。 金融政策を所管する日銀との連携については「2％の物価目標の持続的・安定的な実現に向けて適切な政策運営や、市場との丁寧なコミュニケーションを期待している」と語った。 加藤氏は東大経済学部を卒業後の昭和54年に大蔵省（現財務省）に入省。平成7年の退官まで同省などで勤務した。その後は、厚生労働相や官房長官などを歴任。古巣である財務省に大臣として復帰したことを問われると、「今から45年ぐらい前にこの役所の正門を入ったときに、大変な重圧感とこうした仕事ができるという希望を持ちながら入ってきたことを改めて思い出した」と振り返った。そのうえで、「いま期待されていることを（大臣として）全力で果たしていきたい」と誓った。
