TSMC進出の熊本県内企業、新卒採用「計画下回った」60% 人材獲得競争が激化 熊日・地方経済総研調査
一方、半導体関連企業の進出が採用活動に「大きくプラス」「多少のプラス」の影響があると答えたのは、3・5ポイント上昇の計9・5%にとどまった。 中には「半導体関連の製品を扱っているため、興味を持ってくれる学生が増えている」(製造)とプラス効果が鮮明に出た企業も。このほか、TSMC第2工場の菊陽町建設などを踏まえて、「熊本で就職活動をする学生が中長期的に増えると予想される」(サービス・その他)と期待の声が上がった。 実際、就職情報サイトのマイナビ(東京)などが25年卒予定の大学生らに、就職を希望する九州・沖縄の企業を尋ねたところ、TSMCの子会社JASM(菊陽町)が前年の123位から28位に大幅上昇。ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(同)も31位から20位に上がった。 地方経済総合研究所は「就職先としての熊本の魅力が向上することが見込まれる」と指摘。「企業が学生に選ばれるには、待遇面の改善に加え、若手が活躍できる機会や環境整備など、魅力ある職場づくりが求められる」としている。(立石真一)