「サッカーオペラ」がドイツで誕生 選手も審判もボールも、歌手が熱演
ドイツでサッカーの欧州選手権(ユーロ2024)が6月15日に開幕し、いつもは上品なオペラが上演される歌劇場もサッカー熱で満ちている。それが、ハンブルクで始まった「フットボールオペラ」だ。選手も審判もボールも、演じるのはオペラ歌手。会場にはUEFAチャンピオンズリーグのアンセムから、プッチーニのアリア「誰も寝てはならぬ」まで歌声が響き、サッカーファンとオペラファンの双方から人気を博しているという。 サッカーのユーロ2024が6月15日に開幕したドイツ。サッカーへの熱気は意外な場所にも満ちている。ハンブルクにあるオペラハウスだ。 この「フットボールオペラ」。スポーツと音楽、両方のファンが詰めかけている。 オペラのインケン・ラハルト監督は、サッカーファンのチャントと伝統的なオペラ曲を融合。選手、審判、ボールの間の混沌とした世界を描き出す。上演時間は当然、90分だ。 「サッカーとオペラは両方ともドラマ性があり、パフォーマンスもある。だから、この2つを組み合わせたらとても面白い夜になると思った」 上演される曲はUEFAチャンピオンズリーグのアンセムから、プッチーニのアリア「誰も寝てはならぬ」までさまざま。 審判員を演じるフレイア・サンドカム氏 「オペラ歌手にとってオペラ以外の歌を歌う際のコツは、オペラらしくないように歌うことだ。ヘッドボイス(裏声の一種)やビブラートを使いがちなので、使わないようにするには少し苦労する」 サッカー好きのパートナーをついにオペラに連れて来れたと喜ぶオペラファンも。 観客のヨーク・ラドハードさんは、エンターテインメントにおける想像力豊かなコラボを称賛した。 「オペラはあまり見に行かず、サッカーを見に行く人々を引き付けるのに本当に良い方法だ。それに、私にとっては単なるオペラではない。クラシック曲だけでなくクイーンの曲や50年代の曲もあった。雑多な曲がうまくまとめられていた」