お鍋は土鍋の方がおいしい?人気の鍋つゆは? 専門家が「鍋」の疑問に回答【みんなのハテナ】
KSB瀬戸内海放送
Park KSBアプリに皆さんから寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。今回は、寒くなると食べたくなる「お鍋」のハテナです。 説明を見る>>>>>『肴瓮(なへ)』という言葉から転じて今の『鍋(なべ)』に
■「鍋料理はいつ頃から食べられている?」(岡山市 ひろピスカル 52歳) この疑問について食べ物が体に与える影響などを研究しているノートルダム清心女子大学食品栄養学科の小林謙一教授に聞いてみました。 (ノートルダム清心女子大学/小林謙一 教授) 「縄文時代には始まっていたと思うんです。今のような鍋料理っていうのは普及しだしたのは江戸時代って言われています」 小林教授は鍋料理が江戸時代に普及した背景にはいくつかの要因があると考えています。 (ノートルダム清心女子大学/小林謙一 教授) 「大都市圏になると長屋とかで生活してますよね、自分の家でなかなか台所がないっていうのと、小さなコンロのようなもので小さな七輪みたいなものの上で小さな鍋でぐつぐつ煮て、何かいろいろなものを食べるっていう」 さらにこの時代は鍋料理が多様化した時代でもあるようです。 (ノートルダム清心女子大学/小林謙一 教授) 「流通が非常に盛んになりますよね、江戸時代になると全国のいろいろな物品が船を通して陸を通して流れてきますよね、食文化というのがいろいろ広がってきて、言い伝え的なところはあるんですけど、いろいろな味を楽しむということができるようになった。特に大都市圏ではそういうことができるようになって、さまざまな鍋料理が生まれてくるわけですよね。今の鍋焼きの原形みたいなものであったり」 さらに鍋についてはこんな疑問も……。 ■「“鍋”の言葉の由来は?」(岡山県真庭市 なゃんたん 51歳) (ノートルダム清心女子大学/小林謙一 教授) 「『肴瓮(なへ)』という言葉から転じて今の『鍋(なべ)』になったと言われています。『なへ』の『な』っていうのは酒のさかなの『肴』(さかな)ですよね。あれを『な』と呼んで『瓮』というのが土器の『かめ』を意味していて、具材を土器のなべで煮込むというそういう意味をもって『肴瓮』と言われていたそうです」 小林教授によると古くは主に土器で煮込んでいたことから、漢字が2文字の「肴瓮」から「土へん」の「堝」があてられるようになりました。 その後、金属製の道具も普及していったため「かねへん」の「鍋」も使われるようになり、徐々にかねへんの「鍋」が浸透していったそうです。 ■「土鍋で鍋料理した方がおいしい?」(倉敷市 まぁ 59歳) この疑問に小林教授は……。 (ノートルダム清心女子大学/小林謙一 教授) 「ものによると思います。水炊きであったり、じっくりと煮た方がいいものは土鍋を使いますし」 小林教授によると土鍋の特徴は、ゆっくり温めることができ冷めにくいこと。例えば、じっくりと煮る鍋料理の場合は土鍋を使うといいそうです。 一方、金属製の鍋は熱伝導率が高く温度が上がりやすいため、肉を焼いて食べる「すき焼き」などが適しているそうです。 ■「いろんな鍋つゆがありますが人気の順位を知りたい」(岡山市 あんバター 54歳) この疑問について高松市のマルナカ栗林南店に聞いてみると……。 11月に売れた鍋つゆの3位は「ごま豆乳鍋」、2位は「キムチ鍋」。そして気になる1位は……。 (マルナカ 栗林南店 食品担当/吉井 綾さん) 「寄せ鍋タイプというのが結構出ています」 「寄せ鍋」が1位でした。ちなみに買い物に来ていた人によく食べる鍋料理を聞いてみると……。 (買い物客は―) 「寄せ鍋。いろんな野菜がとれて、肉も自分の好きな肉を入れることができるので栄養的にいいかな」 「塩とか、しょうゆとか、ちゃんことか」 「すき焼きとカキ」 また、マルナカ栗林南店によると2023年人気の鍋つゆにはこんな特徴もあるようです。 (マルナカ 栗林南店 食品担当/吉井 綾さん) 「パウチタイプのお鍋、昨年まではコロナがはやっていて、個包装タイプの鍋っていうのが出てたんですけど、解除されて大人数で集まるっていう傾向があるので、大きいタイプが売れていると思う」
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