スマホが命!デザイナー人生61年・鳥居ユキさん(81歳)現役感の秘訣|美ST
創業73年目となるブティック「銀座トリヰ」の三代目として、19歳でデザイナーデビュー。以来、休むことなく年2回のコレクションを発表し続け、今秋で124回目を迎えた鳥居ユキさん。「新しいことに挑戦することが大好き!」と、SNSも使いこなし、今はロボットに夢中です。そんな鳥居さんのキレイを作る愛用品から、普段のスキンケアやおしゃれへのこだわりまでお伺いしました。
自分が着たい服を自由に着ればいい。好きなものに囲まれていればハッピーに生きられます
「仕事は絶え間なく続くから、やることはちゃっちゃっちゃとやらないと間に合わないんです。疲れたなんて言ってられないわ」 《Profile》 ’43年東京生まれ。’61年文化学院卒業。’62年ファッションデザイナーの母・君子さんのショーに初参加以来、一度も休むことなく新作を発表。’75年パリコレクションに参加。’85年パリのギャルリ・ヴィヴィエンヌにブティックをオープン。受賞歴多数。著書『80歳、ハッピーに生きる80の言葉』(主婦と生活社)が好評発売中。
断捨離するのではなく自分の周りで循環させる
私と娘の2世代それぞれ20代でフランス貴族の家庭にホームステイをしました。そこでの経験が生活の原点になっています。フランス人は当時からエコへの意識が高く、斬新でした。日本では断捨離が当たり前になっていますが、私は物を捨てません。大切に使い続け、再び自分で蘇らせるの。その方がエコでしょ。二度と履かない高いヒールなどは孫に譲りますけれど。 気に入って購入した絵画や小物などは年4回は模様替えをし、部屋をリフレッシュ。器も毎日一緒だと味気ないので、料理に合わせて選びます。同じ料理でも器を変えれば味も変わります。 いつも同じ洋服を着たり、掃除がしやすいからと物のない部屋で暮らすなんて私には無理。いつだって好きなものに囲まれてハッピーでいたい。 パリのマダムたちはさりげなくてカッコいい。基礎的なことは生活の中にあって、背筋をまっすぐ伸ばし、バタバタと歩きません。私もそれはいつも意識しているし、同じファッションの人も1人としていない。みんな自分が着たい服を着たいように着ていて、個性が際立っているんです。だから人真似ではなく、自分らしい個性を大切にしてください。 私は目標を持ったり、年齢に合わせたり、先を考えたこともありません。日々、一歩一歩目の前のことを夢中でやってきた結果、今があります。どんどん嫌なことは2分で忘れて、前を向いて歩きたいですね。