50代おひとりさま、一戸建てに住み替え。さみしさよりも快適さが勝る暮らし
建売はファミリー向け物件が多いので注文住宅を選択
暮らしを小さくしたいという希望もあったので、建売の選択肢はありませんでした。一戸建てを購入するのはやはりファミリーが一般的。建売として販売されている住宅のほとんどは夫婦と子ども2人にぴったりな間取りばかり。 そこで注文住宅一択となるわけですが、予算と土地と建築会社の選択についてもいろいろ悩みましたが、長くなるので割愛します。 時間をかけて出合えた建築会社は地元の中堅工務店でしたが、じつに楽しい家づくりの期間を過ごすことができました。 「こんな暮らしがしたい」という具体的な希望が明確だったのが、よかったのだと思います。外壁の色、洗面所の形、床材の種類、照明の位置、すべて自分の好きなように決められて、悩む時間もとても楽しかったです。
住んでみてわかるデメリット、やはり貯蓄は大事
すべて自分が好きに決めた甲斐もあって快適な一戸建てライフを過ごしているわけですが、10年経ってみてデメリットもいくつか感じています。 1つは屋外に設置するガスボンベの位置。見栄えがあまりよくないので、家の裏側に設置をしたのですが、除雪の必要範囲が広くなってしまいました。札幌なので除雪はもちろん覚悟していましたが、家の前だけじゃなくガスボンベの位置まで除雪しなければ業者さんがたどり着けません。ここは大反省。 あと、メンテナンスが思ったより必要であること。外壁や屋根の修繕が必要ということは理解していましたが、100万円近い修繕費用の見積もりを目の当たりにすると「もっと貯金しておけばよかったかな」とも思います。
デメリットを差し引いもありあまる快適な一戸建て生活
しかしそんなデメリットを差し引いてもありあまる快適さがあります。他人の暮らしと距離があることの快適さは大きいです。早朝に洗濯機を回そうが、夜中に犬や猫が走り回ろうがだれにも気にしなくていいんです。 あとこれは好みによるかもしれませんが、すぐに外に出られるのが私にとっては重要で、雨の音がするなとか風が強いなというのを、すぐ外に出て確認できるのが好きなんですよね。まあ、マンションでも窓を開ければいいって話ですが、飼い犬を抱っこして外に出る時間が好きなんです。 「独身女性が一戸建てなんて」という声もあるかもしれませんが、そういう思い込みだけに縛られているなら、とてももったいないことだと思います。私としては、暮らしを楽しみたいおひとりさま女性に一戸建ては心からおすすめします。
酒井理砂子