「ノンスタ」石田、M-1獲れたのは「ブラマヨ」吉田さんがいたから
全身真っ白の衣装、超虚弱体質ボディーでおなじみの漫才コンビ「NON STYLE」の石田明さん(34)。2008年に「M‐1グランプリ」で優勝するなど漫才の実力は折り紙つきですが、2月8日にもコンビとして単独ライブ「NON STYLE BEST LIVEツアーin東京~過去のネタから新ネタまで~」(東京・日本青年館大ホール)を開催します。若手時代、絶望の闇にあえぐ石田さんを「M‐1」王者にまで導いてくれたのは、先輩コンビ「ブラックマヨネーズ」の吉田敬さんだといいます。 吉田さんとのご縁をいただいたのは2006年でした。2005年12月に「ブラックマヨネーズ」さんが「M‐1グランプリ」で優勝して、あらゆる仕事がバンバン入るようになった。今まで出ることがなかった番組に出て、今まで以上にツーランク、スリーランク、すごい人たちを相手に戦わないといけない。それで、吉田さんも精神的にしんどくなってた時期やったんです。 吉田さんとは、そんなにお付き合いがあったわけではないんですが、その時期から飲みに行くのに呼ばれるようになったんです。どうやら「自分より精神的にまいっているヤツは誰か」というリサーチの結果、僕にご指名がきたみたいで(笑)。「自分もしんどい。でも、自分よりしんどがってるヤツもおるんや。だから、自分はマシや」という精神状態が欲しかったようでして…。 というのもね、その頃、僕は相当病んでたんですよね…。賞レースに出ても結果が出ない。「M‐1」でも準決勝にすら行けない。劇場でも認められず、コンビ仲もギクシャクして、そんな状況だから漫才もウケなくて、またギクシャクする。心療内科にも通って、心がボロボロの時期でした。 そんな状態で吉田さんと飲みに行くんですけど、吉田さんから「トーク番組中も、ストレスで手がしびれてくるんや…」と話があると、僕が「それは気づいていないうちの過呼吸です」と即答するわけです。また「夜寝てると、いきなり呼吸の仕方というか、リズムが分からなくなるんやけど…」と言われると「僕は自分の正常な時の呼吸のリズムをメトロノームに登録していて、それを聞きながら呼吸しています」。 「マンション8階の自分の部屋から、ふと飛び降りてしまおうという衝動にもかられるんやけど…」とくると「ウチはハトのフンの被害があるわけでもないですけど、しっかりとベランダにハト除けネットを張ってます(笑)」と答えたり。「石田に聞いたら、何でも分かるなぁ」と変なところで感心していただいて、頻繁に連れて行ってもらうようになったんです。