究極のエコ! 移動式除草機を中学生が製作、その名は「チキントラクター」 入れておくだけ、体調や好き嫌いが成果を左右
宮崎県都城市姫城中学校2年の北郷優斗さんは、鶏の生態を活用した除草法「チキントラクター」の実証実験に取り組む。「猛暑下で大変な草取りを楽にする提案ができたら」と意気込む。 【写真】JR西都城駅前で実証実験を行った北郷優斗さんのチキントラクター=都城市松元町
北郷さんは小学6年時、国連本部で恐竜が気候変動対策強化を訴える動画を見たのをきっかけに、地域や地球環境に対して思いやりのある行動を実践する「エシカル・コンシェルジュ」の資格を取得。宮崎県が畜産県であることから、アニマル・ウェルフェア(動物福祉)を追究したいと、自宅庭で鶏を飼い始めた。 ふんをコンポストで肥料化し、畑に施肥してさまざまな作物を作った。結果は3月、宮崎大学で開かれたイノベーション教育学会でポスター発表した。 今回取り組むチキントラクターは、床底がない移動式の鶏小屋で、鶏を入れておくと、面積内の草を食べてくれる仕組み。電気やガソリンを使用せず、草も焼却しないことから、温室効果ガス削減にもつながる。 インターネットなどを参考に7月、屋根付きの小屋を2基自作。自宅庭で試すと、除草結果は良好だった。8月13日には、雑草に苦労しているJR西都城駅前で試験したが、今度はあまり食べてくれなかった。
「鶏に移動のストレスがあったのか、雑草の好き嫌いがあるのか、検証していきたい」と北郷さん。検証結果は夏休みの自由研究のほか、交流サイト(SNS)で発信したいという。
南日本新聞 | 鹿児島