『ルックバック』吉田美月喜、藤本タツキは「神様のような存在です」
今回、ご紹介するのは、『ルックバック』。漫画家・藤本タツキ氏渾身の青春物語を劇場アニメ化した作品です。河合優実さんとともにW主演を務めた吉田美月喜さんにお話をうかがいました。 【画像】表情にも惹きつけられる! 吉田美月喜さんのショット集はコチラ。
「この作品を観てポジティブな気持ちになりました」
【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 196 劇場アニメ『ルックバック』の原作は、コミック配信サイト「少年ジャンプ+」にて2021年7月に発表され、初日で閲覧数250万以上を記録した藤本タツキ氏による同名タイトルの青春物語。 本作を劇場アニメ化するにあたり、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』『借りぐらしのアリエッティ』『風立ちぬ』など、数多くの話題作に主要スタッフとして携わってきた、押山清高(おしやま・きよたか)氏が監督、脚本、キャラクターデザインを務めました。 学年新聞で4コマ漫画を連載している小学4年生の藤野(河合優実さん)は、クラスメートから絶賛を受ける日々を送っていました。そんなとき、先生から、不登校の同級生・京本(吉田美月喜さん)の4コマを載せたいと告げられます。 京本の圧倒的な画力を目の当たりにし、激しく動揺する藤野でしたが、次第にふたりの少女は、漫画へのひたむきな思いを共有することに。しかしある日、すべてを打ち砕く出来事が起こります。思わず涙がこみ上げてくる、胸を突き刺す、圧巻の青春物語をぜひ見届けてください。 ーーこうして直接お目にかかると、吉田さんはとても明るい方という印象を受けます。京本に共感するところはありましたか? 吉田さん 私は学校でも、友だちがたくさんいるというよりも、大切な友だちが数人いるタイプなんです。しかも、友だちに引っ張ってもらうところもあるので、京本にしっかりと共感できました。 ーー方言や内気な話し方など、難しいセリフが多いですね。 吉田さん オーディションの際に、私は声優さんのような声は出せないので、できるだけ声に感情を乗せるイメージで演じました。そのとき、スタッフさんに、声の出し方が良いから練習をし過ぎないで欲しいと言われました。そのため声の出し方ではなく、方言をしっかり練習しました。 難しかったのは、小学生から大人の女性までを演じたこと。音響監督さんが、年齢ごとに表現の強弱を細かく設定した表をくださったので、表を頭に入れて、ひとつひとつ慎重に演じました。 ーー演じる際に難しかったところは? 吉田さん 京本の初登場シーンです。初めて収録したところだったのですが、とても方言が強くて早口でした。ハードルの高いものがたくさん詰まっていましたから、演じる際に一番緊張しましたが、挑戦的で楽しかったです。 ーー気に入っているシーンを教えてください。 吉田さん ふたりで出かけるシーンが好きです。あまり声はあてていませんが、ふたりがかわいくて、京本の笑顔がキラキラしていて、その後がつらくなります。 ーー藤本タツキ先生による作品と言えば、『チェンソーマン』も大人気です。 吉田さん コロナ下の自粛期間中に、いろんな漫画を読みました。『ルックバック』は女の子ふたりが主人公の青春物語で、『チェンソーマン』とは違った魅力を持つ作品です。このような作品も描かれる方なんだと衝撃を受けました。 ーー藤本タツキ先生とお会いしたことは? 吉田さん お会いしたことがないんです。藤野役の河合優実さんともそのことについてお話したのですが、お会いしたいけれども、『ルックバック』の生みの親で、神様のような存在ですから、恐れ多くてお会いできないねと。もし、藤本先生にお目にかかる機会があれば、後ろからそっと覗いてみたいです(笑)。 ーー『ルックバック』は口コミ効果で、ファンを増やしています。 吉田さん 『ルックバック』で私のことを知ったという方のコメントを拝見しましたし、私の出演する舞台に『ルックバック』のパンフレットを持って観に来てくださった方もいらっしゃいました。このチャンスをばねにして、皆さんの期待に応えられるように、もっと頑張らなければと、気持ちを新たにしました。 ーー最後に、『ルックバック』の見どころをお願いいたします。 吉田さん 藤本タツキ先生の作品がお好きな方はもちろんですが、普段、アニメを観ないような映画ファンの方も楽しめる内容となってます。 私はこの作品を観てポジティブな気持ちになりました。大人の方は人生の分岐点や過去の経験を想い出すかもしれませんが、みなさんの背中も優しく押してくれると思います。