【Cycle*2024 ボルタ・ア・カタルーニャ:プレビュー】ポガチャル、クスらが参戦! どのステージも登坂力が問われるワールドツアー屈指の山岳ステージレース
176.7kmに設定される第3ステージも、山・山・山……。スタートしてすぐに1級山岳ポルト・デ・トセスに向かって上り始め、頂上通過後は長く緩やかな下り。中間スプリントポイントを挟んで再び上りに入ると、標高1715mのポルト・デ・カントへ。また下って、最後は登坂距離18.4kmのポルト・アイネへアタック。フィニッシュラインは標高1960mに設けられる。2021年に登場した際は、エステバン・チャベス(当時チームバイクエクスチェンジ)が単独で逃げ切っている。 2日間走ったピレネー山脈に別れを告げる第4ステージ。コースなかばの2級山岳で標高900mまで上がるが、その後は下ったのちにフラットなレイアウトに。主催者によれば「平坦ステージ」にカテゴライズされるようで、登坂区間を乗り切ったスプリンター陣が勝負できるチャンスステージと見られている。レース距離は169km。
第5ステージでいったん、バルセロナ近くまで戻ってくる。前後半1つずつの2級山岳にパンチがあるが、リーダージャージ争いの趨勢にはあまり影響を与えないとみられる。何より、逃げにチャンスの大きな1日と捉えるべきかもしれない。レース距離は167.3km。
続く第6ステージで、ピレネーに逆戻り。5つ設定されるカテゴリー山岳は、超級から3級まで、その難易度は幅広い。特にコース中間部にそびえる超級コル・デ・プラデル以降は個人総合争いが激化すると見られ、1級山岳をひとつはさんで、登坂距離5.8kmの1級ケラルトの頂上フィニッシュまで激しい攻撃戦が繰り広げられることだろう。誰がどこで仕掛けるか、そしてどんな駆け引きが展開されるかが大いに見もの。この日の獲得標高は4085m、レース距離は154.7km。
そして最後を飾るのは、おなじみバルセロナ・モンジュイックの周回コース。スタート後一度内陸の丘陵地をめぐって、モンジュイックへと入っていく。ただ、勇者たちの行進といったムードは一切なく、最終日の勝利をかけた激しいバトルになる。昨年は最後の最後までレムコとログリッチのマッチアップになって、レムコがステージ優勝、ログリッチの個人総合優勝確定で締めくくった。
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