「我々は重要視した」なぜソシエダは久保建英に関心を持ったのか。SDが明かす獲得の舞台裏。注目の去就については「タケに居場所と感じてもらえるか」【インタビュー2】
「そもそも期待するということはしない」
レアル・ソシエダのスポーツディレクター、ロベルト・オラベの独占インタビュー第2弾はタケ・クボ(久保建英)の獲得に至った舞台裏、加熱している去就問題について語ってもらった。 【動画】ニアサイドを射抜く!久保が古巣ビジャレアル戦で決めた右足弾! タケに興味を持った理由ついては次のように答える。 「ラ・レアルに加入する前に、タケが叩き出していたデータは良好だった。しかし同時にそれは限られた出場時間でのものだった。特定のエリアにおけるチャンスの生産性は、若干出場時間を上回っていた。確かに、出場時間が少ないとデータは跳ね上がるし、判断を見誤る要因にもなる。そんな中、我々は彼が何をし、どこでそれをし、どのようなコンテクストでそれが起こっているのかという点を重要視した」 実際、タケの加入後のパフォーマンスは最も楽観的な予想すらも上回るものだが、オラベはあくまで冷静にその活躍を受け止める。 「私はそもそも期待するということはしない。仕事をきちんと遂行したうえで、成果を残したい。過剰な期待はしばしば義務や失望を呼び水になる。タケは自分に合ったプレーモデル、信頼を示してくれる監督、良さを理解してくれるチームメイトと理想のコンテクストをラ・レアルで見つけた。そうしたすべての要素が重なり、彼の本当にいいバージョン、本当にいいパフォーマンスを我々に見せてくれている。 もっとも、我々はまだ土台を築いているに過ぎない。素晴らしいものができつつあるのは確かだが、やるべきことがたくさんある。ラ・レアルには有望な若手が揃い、潜在能力を引き出し、戦術に組み込むことに長けた監督がいる。若い選手はというのは、考え方が柔軟で、練習にも意欲的だ。チームと同様に、タケにもまだまだ成長の余地が残されている」 ファンの心配事は、はたしてこれからも長くソシエダでプレーしてくれるかという点だ。タケの今シーズンのパフォーマンスと残している数字が移籍市場の巨大サメ(ビッグクラブのこと)に注目されないわけがない。6000万ユーロという契約解除金も抑止力として機能することは難しいだろう。
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