「珍しくない病気に」子どもたちの摂食障害 思春期の中学3年女子は1000人中7.6人 10年前から3倍以上増加
再び症状が出ることも 外見で判断しにくく
杉山教授は「コロナ禍によるストレスが一因と考えられる」とした上で、「不適切な食行動がストレス発散の手段になっているのではないか」と、心身への影響を指摘する。一方、家庭で過ごす時間が増え、子どもの変化に家族が気付いて受診につながったとも指摘する。
「痩せを礼賛する風潮を何とかしたいという思いで調査を始めた。SNSを含めてダイエットなどの情報が氾濫し、摂食障害は珍しくない病気になってきている」と杉山教授。治療を受けた後も、ストレスや心の問題により再び症状が出る場合や、過食症の場合などは外見で判断しにくいことを挙げて、学校現場や家庭でより注意、配慮が必要だと呼びかけている。 調査結果は昨年秋の日本摂食障害学会で発表。信州公衆衛生雑誌にも近く掲載される。