なぜ70代の女性は3000万円相当の金塊と現金1000万円を自宅の玄関先に置いたのか 特殊詐欺の入念なシナリオと驚きの手口 香川県
香川県在住の70代の女性が3000万円相当の金と現金1000万円、計4000万円相当をだまし取られる特殊詐欺の被害にあいました。県警が注意を呼び掛けています。 注意喚起と再発防止のため、その手口を紹介します。
●10月21日 ①女性の自宅固定電話に音声ガイダンスの電話 音声ガイダンス:「今から4時間後に電話が止まります。コールセンターに電話してください」 ②女性が案内されたコールセンターに電話し警察官を名乗る男と会話 警察官を名乗る男:「麻薬事件の容疑者があなた名義の携帯電話を購入していることが分かった。その携帯電話を使って銀行の口座が作られ、容疑者が麻薬事件のお金を振り込んでいる。あなたも容疑者の仲間で、犯人であることが濃厚だ。このままではあなたの口座がすべて凍結され、懲役に行かないといけない。検察庁長官に電話をするように」 ③女性が指示された番号に電話し検察庁長官を名乗る男と会話 女性:「私は麻薬事件には関わっていない」 検察庁長官を名乗る男:「口座は凍結しない。警察官から電話させる」 ④女性に警察官と名乗る男から電話があり会話 警察官を名乗る男:「捜査に協力するように。捜査への協力は誰にも話してはいけない。話せば守秘義務違反で逮捕する。以後はLINEでやり取りするように」 ⑤警察官を名乗る男からLINEで指示 「このままではあなたの資産が麻薬組織に渡ってしまう。資産を国の安全な金庫で保管できる」 ⇒女性は資産を預けることに同意し、3000万円相当の金と現金1000万円を用意。 ⑥警察官を名乗る男からLINEで指示 「別の捜査員が回収するので、袋等に入れて玄関先に置くように。あなたと捜査員が直接手渡しているところを見られたら、あなたの命が危ない。預かったお金などは証明書を出す」 ●10月25日 ⑦女性が指示に従って自宅玄関のポーチ付近に「金」「現金」などを入れた袋を置く。 ⑧しばらくすると袋がなくなっていた。女性が不審に思って警察に相談し、詐欺事件が発覚 <香川県警による注意喚起> 警察官が個人の資産を預かることは絶対にありません。電話やSNSで身に覚えのない逮捕や契約の話をされたら、落ち着いて、知人や警察に相談してください。
KSB瀬戸内海放送