ベニズワイ、豊漁期待5日出漁 新湊漁港 8日遅れ、10日初競り
射水市の新湊漁港で4日、漁師らが5日のベニズワイガニ漁の出港に向けた準備を進めた。猛暑や海水温上昇の影響でベニズワイガニの初競りは例年より8日遅い10日となったため、今月1日の解禁後もこれまで出漁していなかった。昨年9月から今年5月までの昨季は能登半島地震による海底の地滑りの影響で水揚げ量が大幅に減少しており、富山県内トップの初競りを迎える新湊の漁業関係者は今季の豊漁に期待を込めた。 県内のベニズワイガニ漁は新湊、滑川、黒部、魚津で行っている。新湊は例年、1日の解禁に合わせて「カニかご漁」のかごを新湊沖に仕掛け、2日午前に水揚げして県内で最も早い同日の初競りに出していた。今年は猛暑で鮮度を維持したカニの提供が困難になってきたため、初競り日を遅らせることにした。 新湊漁協所属の久栄丸では4日早朝、かご65個に餌となるカツオを取り付けて船に積み込んだ。5日午前5時に出港し、沖合20キロの漁場に仕掛ける。塩谷久雄船主は「初競り日を遅らせた影響が心配だが、昨シーズン以上の水揚げになることを期待したい」と述べた。 新湊漁港の別の2隻も5日以降にかごを仕掛ける。カニかごは10日未明に引き上げられ、同日午後0時半からの昼競りに並ぶ。