センバツ2024 決勝 報徳準V、悔しさ夏へ(その2止) 勝利信じ、スタンド一体 /兵庫
◇だるまに願いを 今朝丸投手の姉 応援団が駆けつけた報徳学園のアルプススタンドには、声を出さずとも選手らに力強い視線を送り続けた「だるま」が鎮座していた。今朝丸裕喜投手の姉で大学生の萌花さん(21)が手作りしたフェルト製のマスコットだ。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 報徳カラーの緑を基調に、前面に「男前」、背部にはチームが目標とする「日本一」の文字が縫い付けられている。父母会が作った千羽鶴と一緒にスタンドに飾られ、チームの躍進を見守ってきた。 萌花さんは「弟も含めてチームの皆が心から楽しそうにプレーしている。それがうれしい」と話す。この日先発し力投を続けた弟とチームを、だるまと共に最後まで応援した。 ◇「声潰れるまで」 2人の応援団長 「声が潰れるまで全力を出し切る」。野球部員で応援団長を2人で務める小川太志さん(3年)と南翔天(しょうま)さん(同)がアルプススタンドを指揮し、渾身(こんしん)の声援でチームを後押しした。 2人共、昨年の秋季大会でメンバー入りできなかったが、持ち前の盛り上げ上手な性格が評価された。選手としてグラウンドに立てず、悔しい思いもあったが「スタンドが一体となる感覚が気持ちいい。応援も勝利を呼び込むことができる」とやりがいを感じている。この日は1点が遠い苦しい展開が続いたが、最後まで選手を信じて笑顔を貫いた。南さんは「負けて悔しいが力を出し切れた」、小川さんは「夏こそは必ず頂点をとる」と誓うように語った。