関西A・谷川浩司監督は「背水の陣」!?重厚&戦力特化メンバーで「地元のファンに長く楽しんでもらえるよう全力を」/将棋・ABEMA地域対抗戦
全国を8つのブロックに分け、エリア対抗の形式で行われる団体戦「ABEMA地域対抗戦2025 inspired by 羽生善治」の監督会議の模様が1月11日に放送された。神戸市出身でチーム関西Aを率いる谷川浩司十七世名人(62)は、タイトル13期で京都府八幡市出身の佐藤康光九段(55)ら今期も重厚なメンバーを登録。「地元のファンの方に長く楽しんでもらえるように全力を尽くしたい」と闘志を燃やしていた。 【映像】藤井聡太七冠は!?チーム中部の登録メンバー 前回は予選敗退を喫したチーム関西A。谷川監督は「プロ野球の監督だと、2年連続で成績が良くないと責任を問われるということになると思うので、今期は背水の陣で臨むことになるかなと思っています」と引き締まった表情を見せていた。 今期は全20名の地域棋士から、京都府八幡市出身の佐藤九段、兵庫県加古川市出身の久保利明九段(49)、兵庫県西宮市出身の稲葉陽八段(36)と前回大会に臨んだ3人を選出。そして、兵庫県三田市出身の冨田誠也五段(28)を新メンバーに加えた。 谷川監督は「昨年の監督会議でチーム中部が優勝した場合は、豊島将之さんを譲ってほしいというお願いをしたと思うんですけど、受け入れてもらえませんでしたので、気を取り直してこの4人を選びました(笑)」とジョークを飛ばす場面も。愛知県出身で現在兵庫県在住の豊島九段の“移籍”も構想に描いていたことを明かした。 それでも、「バラエティーに富んだ布陣になったと思う」と今期のメンバーにも自信はたっぷりの様子だ。メンバーのタイトル総数は47期の重厚布陣。「佐藤さんは事前に『フィッシャーの成績があまり良くないので…』という弱気な発言もあったんですけど、佐藤康光さんがいないというのは考えられないのでこちらからお願いしました。久保九段は、昨年チームの状況が良くない中で4勝をしてくれましたので外せないです。稲葉さんもA級トップ棋士ということで選びました」と選出の理由を語った。 注目は、新戦力となる冨田五段だ。過去のABEMAトーナメントでは、2度のエントリートーナメント突破を決めたほか、チームメンバーとしての活躍も目覚ましい。谷川監督は、「1年間の公式戦の成績ですとか、フィッシャーの適正を考えて冨田五段に入ってもらうことにしました」とその戦力に期待を込めて抜擢を決めたようだ。 兵庫・京都・滋賀の3県で構成されるチーム関西A。前回大会では8地区の中で最も早く予選敗退となったこともあり、谷川監督が2期目にかける思いの強さはどのチームにも負けない。「将棋界、そして地域を盛り上げられますように。関西Aの地元のファンの方に長く楽しんでもらえるように全力を尽くしたい。昨年以上の成績を残したいと思います」と力強い視線で開幕を見据えていた。 ◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合は監督と出場登録棋士4人の計5人が参加。全員が1局ずつ指す「ステージ1」と、ステージ1で勝った棋士が負けるまで指し続ける「ステージ2」に分かれ、5人を先に倒した方が勝利チームとなる。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。 (ABEMA/将棋チャンネルより)
ABEMA TIMES編集部